Sweet lie
君のことを考えると胸が苦しい 君のことが大好きなのに、好きだって伝えちゃいけなくて‥‥ 自分の気持ちを伝えられないことが、こんなにも辛いなんて知らなかった
「やっぱり元気ない」 『そんなことないから』
君は俺の返事に納得していない様子 不服そうにこっちを見てくる そんな君の気持ちとは裏腹に、君に見つめられて、俺は少し恥ずかしくなる だから、目をそらした
「あ、目ぇそらした。絶対に嘘ついてるでしょ」 『いや、今のは‥‥』 「今のは何?」
俺は黙り込む 恥ずかしくなって目をそらしたなんて、言える訳がない
『‥‥俺より元気ないのはお前だろ?』 「え‥‥」 『無理すんなよ』
俺はそう言って君の頭をポンと軽く叩いた 今度は君が黙り込む 君は一瞬悲しそうな顔をして、すぐに笑った
『無理なんかしてないよ』 「ほんとか?」 『ほんとほんと』
今回はお互いを困らせまいとついた優しい嘘―――
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2012.3.4
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