Sweet lie


俺が笑えば、君が笑う
君が笑えば、また誰かが笑うから
だから、君にはずっと笑っていて欲しい
君の笑顔は元気になれる魔法なんだ
君の存在そのものが、俺にとっては宝物


「元気ないね。どうしたの?」

君は少し落ち込んでいる俺に声をかけてくる
いつも1番に気づいてくれる君
俺はそんな君に毎回助けられる

『別に何もないよ?』

俺はいつも通り嘘をつく
君には通用しない嘘を

「何もないような顔してない」

君はそう言って俺の頬を引っ張る
『ひはひはら』
「じゃあ、何で元気ないか教えて?」
『はひほはいっへは』
「何言ってるかわかんないよ(笑)」

そう言って君は笑う


今回ばかりは君に相談できない
君に言える訳がないだろう?
君を困らせたくないんだ
君の笑顔を奪いたくない
だから、言えないし、言わないよ
君を好きになってしまっただなんて


君は以前俺に言った
本当に大切な人とは付き合いたくはないと
始まりがあると必ず終わりがくるからだと
だから、俺とはずっと友達でいたいと
俺もその時はそう思っていたんだ


君が男女問わず人気があることは知ってる
でも、君が俺以外の男と楽しそうに笑ってるのを見ると、心が苦しくなる
頭ではわかっていても、心はどうもごまかせない
君を独り占めしたくて仕方ないんだ
だけど、絶対に傷つけたくない
告白して、今の関係が崩れるくらいなら、今のままでいいと思う臆病な俺

だから、俺は今日も君に嘘をつく―――



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2012.3.4



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