あー、風邪引いたかも…。
バカは風邪引かないって言うけど、あれ絶対嘘だよ。
わたしバカなのに引いたっぽいし。
でも、授業出なきゃ。
休んだらついていけなくなる。
わたしは風邪気味のまま授業を受けた。


「おい、大丈夫か?」
『へ?』
「もう昼だぞ。食堂行かねーの?」

もうそうな時間なんだ…。
時計を見てみると、長い針はすでに12時をすぎていた。

『あー、わたしはいいや。食欲ないし』
「そういえばお前、顔赤いよな」
『え、マジ?』
「マジ」
『言われてみれば、ちょっと熱っぽいかも』
「風邪か?」

そう言って、来栖の手がおでこに触れる。

「気持ち熱いな…」
『大丈夫だよ。来栖は食堂行っといで』

来栖は「う〜ん」と考える仕草をする。
そして、何か思いついたような顔をした。

「俺様が購買で何か買ってきてやるからちょっと待っとけよ、なっ?」
『来栖ー』

しんどい時に優しくするのは反則だって。
涙が止まりません。

「!?…泣くなよ。しんどいときはしんどいって言え」

来栖が優しく涙を拭ってくれた。

『うん。ごめん』
「じゃ、行ってくるから」
『うん』
「できるだけすぐ戻ってくるから、そんな顔すんな」
『ありがと。優しいね』
「そうか?普通だろ…名前には」

少し頬を染め、そう捨て台詞を吐いて、教室を出て行った。


逆効果の風邪薬
来栖のバカ。
ヤバい、熱あがりそう…。



かっこいい感じの翔ちゃんを書いてみました。
いつもかわいくなっちゃうので。
ということで、翔ちャん初夢でしたー。
翔ちゃん贔屓すると思いますが、温かく見守ってやってくださいw

2011.11.09



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