ソファでドラマの台本を読んでいると、いい匂いが俺の鼻をかすめる。 匂いの元は、レディがいるキッチンだ。 匂いにつられ、台本をテーブルに置いてキッチンへと向かう。 俺の為に料理をしているエプロン姿のレディに、後ろからそっと抱きつく。 『いい匂いだ』 「れ、レン?!」 『そんなにびっくりしなくてもいいじゃないか』 「びっくりするに決まってるでしょ。ていうか、離れてくれない?」 『どうして?』 「邪魔」 ひどい言いようだな。 本当に付き合っているのか疑いたくなる。 『レディは俺にこうされるのは嫌いかい?』 照れ屋な名前でも、さすがに嫌いとは言わないはず… 「うん」 …あっさり玉砕。 それが彼氏に対する態度かい? 慣れてきたと思っていたが、これにはショックが大きすぎて、うなだれる。 そして、腕を離そうとすると…。 「だって、後ろからだとレンの顔が見えないでしょう?」 Knock out. 少し頬を赤らめてその台詞はずるいだろう。 「レン、顔赤いよ」 そう言って俺の横をすり抜け、テーブルに夕飯の支度を始めるレディ。 片手で自分の顔を隠し、指の隙間から名前を見る。 目が合った瞬間、悪戯が成功したような笑顔を向けられた。 レディに近づき、自分の顔を隠していた手を頬にあて優しくキスをした。 さっきの仕返しさ。 俺よりも赤くなる名前を愛おしく思った。 不意打ち これからも俺を楽しませてくれよ。 おサボり気味ですみませんorz また再開していきますので…。 最近うた☆プリ不足で台詞回しがgdgdですが、お許しください。 2012.3.18 |