名前が倒れた。 その連絡が入っていたのは、数時間前。 私はHAYATOの仕事中だった為、音也からの電話に出られなかった。 仕事が終わった私は、すぐに早乙女学園に戻った。 早乙女学園は医療に関しても、きちんとした設備がある。 早乙女さんも医師免許をお持ちだから、きっと大丈夫でしょう。 そう思って、あまり心配はしていなかった。 『名前っ』 ドアを開ければ、彼女はいつも通りの笑顔を向けてくれると思っていた。 …が、現実は違っていた。 みんな俯いている。 名前の顔には白い布がかかっていた。 嘘…ですよね……。 私は名前の元へ駆け寄り、身体を揺する。 『嘘だって…言ってください。冗談だよって、また笑ってくださいよ……。』 握りしめた手が冷たくて…。 名前を抱え込むようにして、涙を流した。 「………ぷっ…くっ……」 「翔ちゃん、ダメですよー」 「……ふふっ……痛っ…マサ、痛いって」 「笑うな一十木」 「ボスに怒られるのだけは勘弁」 後ろでなにやら話している様子。 聞こえていないとでも思ってるのでしょうか。 気づけばだんだん名前の身体が温かくなっている気がします。 『これは、どういうことですか。ちゃんと説明してください』 私は音也たちの方を向き問いただす。 「もう無理だってー」 「ネタバラししよーぜ」 「そうだな、名字も辛いだろう」 「そうですよねぇ」 「ボス、もういいかい?」 「仕方アリマセーン。ミーから説明しちゃいまショウ」 どこからか早乙女さんが現れて、フリップを私に向ける。 そこにはドッキリ大成功の文字。 「ミーの仕事は終わったので、おさらばしマース」 「お、俺も課題やらねーと」 「翔ちゃん待ってくださーい」 「レディ、あとは頑張って」 「健闘を祈る」 「トキヤ、あんまり名前を怒らないであげてね。最近トキヤに会えなくて、名前寂しかっただけだから」 各々一言残し、医務室を出て行った。 「トキヤ、ごめんね」 申し訳なさそうな顔でこちらを見ている名前。 ドッキリでよかったという安堵感と同時に怒りが沸く。 『あなたはバカですか。心配するでしょう』 「ごめん…なさい……」 ぎゅっと力強く名前を抱き寄せる。 『寂しいなら寂しいと、ちゃんと言ってください。我慢する必要なんてないですから』 「トキヤー」 名前の顔は涙でぐちゃくちゃで。 それでもそんな彼女を愛おしく思う。 そっと頭を撫で、優しく口づけた。 寂しさの結末 『今日はいっぱい愛してあげますよ……んっ…』 「………んぁ……」 なんかなんかって感じの作品w 久しぶりにトキヤ書いたからなー。 あんましっくりきてないです← ですが、せっかくなのでうpしましたw 優しい眼差しで見守ってやってください。 2012.2.11 |