俺たちがデビューしてから約1年。
今まではお互い違う仕事ばっかりだったけど、やっと同じ仕事ができることになった。
それなのに…。

「ごめん、翔くん。今日も先帰ってくれる?」
『なんで?』
「また、打ち合わせだって…」
『わかった。頑張れよ』
「うん。ごめんね」

最近何かと名前の上司が、打ち合わせだのなんだのって言って食事に誘ってくるみたいだ。
多分…いや、絶対名前に好意を抱いてるよな…。
はぁ……。
名前は俺の彼女なのに。
仕方ないといえば仕方ないけど。
俺たちの関係は事務所以外には隠してるからな。
でも、やっぱ気に入らねー。


そんなある日。
俺は名前のことが気になって、何度もミスを連発してしまった。

「来栖くん、今日調子悪いね。少し休憩しようか」
『…はい、すみません』

何やってんだろ、俺。
仕事とプライベートはちゃんと割り切らねぇとなんねーのにな。

「ここのことなんだけど…」
「…っ!?はい…」

名前の声が聞こえたから、そっちの方に目を向けると、上司が名前の肩に手を置いていた。
それも抱き寄せるかのように。
頭で考えるよりも先に体が名前の方へと向かう。

『名前』
「し、翔くん?!」

驚いているのも気にせず名前の手を引いて、その場を立ち去る。
そのまま空いている部屋に連れ込み、壁際に追いつめる。

「ダメだよ、翔くん。お仕事中だ…」

名前の言葉を聞き流し、欲望のまま唇を重ねる。

『……んっ…』
「……んふっ…」

何度も何度も。
名前が俺のものであるのを確かめるかのように。

「…翔…くん…?」
『ごめん』
「どうしたの?」

名前は息を整えてから、俺に問いかける。
冷静になった俺は、罪悪感と後悔に襲われた。

『ホントかっこわるいな、俺…。全然余裕ねぇわ』
「へ?」
『あいつが名前に触れてるの見たら、腹が立っちまって…』
「翔くん…」
『お前は嫌じゃねーのかよ。あんなことされて…』
「嫌だよ」
『だったら…』
「嫌だけど…翔くんが頑張ってる姿見て、わたしも頑張らなきゃって思ったの」
『名前…ごめん』
「大丈夫だよ。心配しなくても、わたしは翔くん一筋だから」
『よし、戻るか』

部屋を出ると、名前を探してたのか遠目にあいつが見えた。

『名前』

名前を呼ばれ、こっちをむいた名前にキスをする。
そして、あいつに向かって舌をだしてやった。

「――っ///もし誰かに見られたらどうするの?!」

いや、まぁ、見せつけたんだけどさ。

『もうしねーよ』
「もー、ばか」


Don't meddle
俺の彼女に手出したら許さねーよ?



お久しぶりです。
テストやらオーディションやらで忙しくて、更新ストップしてました。
ほんま自分勝手ですみません。
また、ちょこちょこ更新していくんで☆
これからもよろしくお願いします♪

2012.1.31



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