「翔ちゃーん」
『ん?』

勢いよく俺の部屋に飛び込んでくる名前。

「さて、今日は何の日でしょう?」

今日?
何かあったか?
どうしても思い出せないので、諦めて降参した。

「正解は…ポッキーの日でしたー」
『…え?』
「え?…じゃなくて、ポッキーの日じゃん」

もっと大切な日かと思ってた分、まさかの答えに拍子抜けした。

「とゆうことで、ポッキーゲームしよ♪」
『ゲホッ、ゲホッ』
「大丈夫?」
『お前、何言ってんだよ』
「何って…」
『そんなことできる訳ねぇだろ』
「じゃあ、いいもん。音也としてくる」

そう言って部屋を出て行こうとする。
おいおい、ちょっと待てよ。
それはさすがになしだろ。
お前は俺の彼女だよな?
俺は急いで名前の手を掴む。
すると、名前は笑顔で俺に抱きついてきた。

「してくれる気になった?」
『…1回だけだぞ』
「やった、やった。ありがと」
『1回だけだからな』
「うん。翔ちゃん大好き」
『…うるせぇ///』
「じゃあ、翔ちゃんが先ね」

俺にポッキーを差し出してくる。
それをくわえて名前がくわえるのを待つ。
でも、いっこうにくわえようとしない名前。
俺は恥ずかしさの余り、しびれをきらした。

『…早くしろよ。は、恥ずかしいだろ』
「ごめんごめん。翔ちゃんが可愛過ぎて」

そう言ったかと思うと、すぐポッキーに食らいついてきた。
いきなり近づいてきた名前の顔にドキッとして顔をそらしてしまった。

「そらしちゃやだー」
『いや、だって…///』
「今のなし。やり直しー」

今度は名前が先にポッキーをくわえる。
目を閉じてポッキーをくわえ、俺を待ってる姿がなんとも可愛らしくて、色っぽくも見えて…理性が飛びそうになる。
俺は意を決してポッキーに食らいつく。
名前も本当は恥ずかしいのか、よく見るとほんのり頬が赤かった。
目を開けた名前と視線がぶつかると、名前は照れたようにふにゃっと笑う。
この時、俺の理性は飛んだ。
さっきまでの恥ずかしさより、名前が欲しいという欲望が勝る。
ポッキーを食べ進めて、そのまま名前にキスをする。

「んっ……」

甘くて深いキスは、ポッキーの苺の味がした。


ポッキーゲーム
「誘ってきたのはお前なんだから、責任とれよな」



翔ちゃんとポッキーゲームがしたいっていう願望から生まれました←
ちなみに学校で友達がポッキーゲームしてましたよw
女の子同士でですけどね☆

2011.11.11



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