「真田テメェそれ以上姉上に近寄ってみろ殺すからな」

「息継ぎもせず相当焦っていらっしゃるようですな。竜が聞いて呆れる」

「猿飛、テメェも何さり気無く名前様に近付いてんだ。離れろ。名前様が穢れる」

「俺様有害物質じゃないんで。独占欲激しいと嫌われるよー?」



右に政宗と小十郎、左に真田様と猿飛様

何でしょうか、これ

たまたま私が甲斐に忘れ物をして
たまたま真田様が出迎えて

必然的にこうなって




「テメェが姉上に近付くなんてまだ早ぇんだよ。餓鬼は城下で遊んでな」

「これだから姉離れ出来ない童は困るでござる。名前殿が困るであろう?」

「姉上は優しいんだよ。テメェには姉上の何一つ分かっちゃいねぇだろ?」




そんな誇らしげに言わないでちょうだい、恥ずかしい

小十郎、猿飛様、貴方方は刃を交えないでちょうだい




「十分有害だテメェは。純情無垢な名前様に傷と汚れが付いたらどうすんだ、あぁ?」

「俺様的には右目の旦那のが有害だなー。アハハー」

「名前様に千里は近付くな」

「それじゃ名前ちゃん見えないでしょー?」




ああもう、こっちもこっちで

止める方法も分からないことだし、放置でいいかしら

止めることさえも面倒だし




「……真田、テメッ………何姉上の腕触ってんだ!離せ、姉上が穢れるんだよ!」

「………名前殿は腕が細うござるなぁ。食事は摂っておられるか?」

『摂っておりますわ』

「真田ァアアアア!!!!」

「政宗殿煩いでござる。見ての通り某は名前殿と雑談中でござる」

「what!?姉上、そんな奴より俺としようぜ!」




どちらでも構わないから腕離してちょうだい

肩から先がなくなるから




「猿飛ィイイイイ!!!テメェも何名前様に触ってんだ!」

「だって名前ちゃんの腕綺麗だし。触んなきゃ損でしょ」

「有害物質兼汚染物質が名前様に触んじゃねぇ!」

「ちょ、悪化してるし」





ああ、煩い煩い

だからと言って止める気はないが




「姉上に触っていいのは俺だけなんだよ!」

『決まってないでしょ』

「……政宗殿、独占欲が強すぎて気持ち悪いでござる」

「何とでも言え!俺は姉上さえいれば生きていけんだよ!」

「つまりいなければ生きてゆけぬと?では、名前殿ぜひ甲斐に」

「shit!テメェと姉上が釣り合うわけねぇだろ!」




………なんだか、飽きてきたわね

というか耳と頭と胃が痛くなってきたのは気のせいかしら




『………政宗』

「なんだ姉上!」

『眠くなってきた。おぶって適当に宿にでも連れてって』

「……名前殿ぉおおおお!!!何故政宗殿のような破廉恥に頼むので!?」

「テメェも破廉恥だろうが!」

「えー、名前ちゃん、馬鹿の旦那じゃなくて俺様にしなよー」

「馬鹿じゃねぇ!つか、テメェも色々終わってんだろうが!」

「名前様、政宗様よりこの小十郎に一任を」

「小十郎!テメェ何主の仕事に手ぇ出してんだ!」




ああ、もっと面倒になってしまった

本当に誰でもいいのに




『誰でも構わないわ。おぶってくれれば』




そしてこの言葉が発端で、争いが始まる


ああ、まったく馬鹿馬鹿しい


もういっそ、黙認してしまおうかしら


こと言わぬ、**様のように



――――――――――――
望樹様へ
ギャグに走ってしまいました
申し訳ないですorz
以下返信です














返信!
十万打ありがとうございます!
のんびり気ままに更新します。
暑さには気をつけています。
リクエストありがとうございました!





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