伊達政宗視点



「政宗様」

「Ha?」

「この度、城内にて白名様が御懐妊なさったとお聞きいたしました」

「……………」

「それは、真なのですか」

「yes.あいつはたしかに、身篭ってるぜ?」

「誰との…………」

「俺に決まってんだろ?他の男との子なんて、殺してやる」




何故他の男との子を身篭ってはならないか

そんな答え、分かりきっていた


俺の子しか、身篭ってはならないからだ


抱いて抱いて、ようやく身篭った子


男でも女でもいい


女が生まれ、跡継ぎが必要というなら、俺は男を孕むまで抱き続ける




「無理矢理抱かれたので?」

「それは野暮ってもんだぜ」

「白名様の女中によりますと、体調が優れないとか」





まぁ、そりゃそうだ

身篭って、俺がそれでもなお抱いていれば


だが、苦しむあいつの様は、ひどく美しい


誰にも理解されない、美しさ





「少しは白名様のお傍に…………」

「白名白名とさっきから煩ぇな、小十郎?そんなに白名が心配かよ?」

「………彼女は、貴方様の妻ですぞ」

「ああそうだ。俺の妻は俺のモンだ。どう扱おうが俺の勝手だ」

「貴方は、白名様がお嫌いなのか?」




嫌い?

そんなわけねぇだろ

慕うなんかじゃ足りない、愛してる


他の奴の目になんて入れさせやしない





「No.俺は白名が好きだぜ?俺が梵天丸の頃に来たときからそれは変わらない」




愛しているから

なぁ、小十郎

テメェにそれが、分かるか?