「えー?そんなことないよぉ、キャハ☆」



ああ、またやってるよ、この女

毎日毎日同じようなこと繰り返して何が楽しいのか分からないね



「あ、名前ちゃん!」

『やっほー、夢乃ちゃん』

「夢乃さ、名前ちゃんにお願いがあるんだぁ」



話しかけられた挙句、お願いとか

なんの嫌がらせだろうか



「名前ちゃんの能力(アブノーマル)ってさ、残虐戯画(サイコロジカルスクランブル)でしょ?」

『うん。そだよー』

「それでさ、夢乃が主役のドラマ作ってほしいなぁって☆」



全力でお断りしたい

あぁ、でもそうか



『うん、いいよー』

「ほんとぉ!?」

『ただね、色々と準備が必要なの。んー、四日後。それでいい?』

「うん!もっちろん!」

『ありがとう。最高のやつを作るね』



それはそれは

この世に二つとないドラマを

彼女に彼岸花の如くプレゼントしよう















「苗字同級生!」

『やあ、めだかちゃん』

「桜部同級生の願いを聞き受けたというのは本当か!?」

『うん、本当だよ』



彼女は口をぱくぱくと金魚のように動かす

どうしてそんなに驚くかなぁ?



『今までずーっと彼女を見てきたけど。飽きてきたんだ、僕。だから、お終いにしよっかなって』

「なら、私も手伝う」

『ううん、大丈夫。私の異常(アブノーマル)で十分だよ』



僕の異常(アブノーマル)は、残虐戯画(サイコロジカルスクランブル)

現実世界にドラマを作る、便利であり不便利な能力(アブノーマル)

そして僕は人間が大好き

老若男女問わず好き

全人類の人間と結婚してもいいくらい好き

あいらぶひと!




『めだかちゃんは人類の中で一番好き。かぁいいしね』

「……そう、か?」

『うん』



とぉっても、だぁいすき















「名前ちゃん!約束の四日後だよ?」

『あぁ、うん。ちょっと待ってね』



さよならを、桜部夢乃ちゃんに告げよう



『残虐戯画(サイコロジカルスクランブル)』



短く呟き、そして



『うん、ばいばい。夢乃ちゃん』



君は人類の中で一番最後に好きだったよ



「名前!」

『しっぶっきっちゃーん!相変わらずいい胸ー。ポフってするー』

「セクハラ……!?」

「おー後輩。まーた派手なの見せ(つくっ)たな」

『くじらちゃん!うん、うん。とびっきりのだよ!』




わぁい、女の子がいっぱいだぁ

女の子は皆可愛い

国の自然遺産に登録したいぐらいだよ




「……夢、乃ちゃん?」

『およ?およよ?人吉君』

「善吉君どうしたんだい?」

「夢乃ちゃん!?夢乃ちゃん!」




人吉君や真黒ちゃんや球磨川君まで

ありり、夢乃ちゃんの死体(ゴミ)片付けておけばよかった




「『やあ、』『名前ちゃん』」

『球磨川くーん。お元気そうでなによりなにより』

「『夢乃ちゃんに何したの?』」

『うんに、人聞きの悪い。僕は夢乃ちゃんに自分が主役のドラマを作ってほしいって言われて作ったんだよ?』

「それは私も証言しよう。それはたしかだ」

「じゃあなんで夢乃ちゃんが死んでるんだよ!」

『怒らないでよ、人吉君。ただ、夢乃ちゃんが主役の嫌われるドラマを作ったんだ』



女の子の身体傷付けるのは可哀想だから、精神を

あの子、自分が嫌われるの慣れてないから

ちょっとでも嫌われれば、すーぐ精神が死んで、肉体も腐る



『死体愛好家じゃないからね、僕。あげるよ』

「苗字同級生?」

『めだかちゃん、色々手伝ってくれてありがとう。改めて思ったよ。僕はめだかちゃんが一番好きだよ。愛してる』

「そうか。私も好きだぞ」



きゃっ

ちょっとしたあまぁい空間

うふふ〜、いいなぁいいなぁ




「ちょ、黒神ばっかりずりぃ!あたしも名前に告られたい!」

「おいおい後輩ばっかり不公平だな。俺も名前が好きだぞ」

『僕は人間が好きだよ。めだかちゃんも飛沫ちゃんもくじらちゃんも!』




僕は、人間を愛するために生まれてきたんだから

人間をいーっぱい愛さなきゃ!




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通行人A様へ
あ、あれだけ詳しく設定を頂いたのに……
まったく有効利用出来ていない!
ああ勿体無い!
残虐戯画は傍観連載でぜひ使いたいですね
通行人A様に許可をいただこう←
リクエストありがとうございました!





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