私は、死んだ



「ここにxを出す………次に……」



くだらなく、つまらない授業に私は欠伸をする

何故人はこんな問題にそんなにも時間をかけるのか理解し難い

例の嫌われ者、**は男子に分からないと称して話しかけている



『先生、気持ち悪いので保健室に行ってきます』

「ん?大丈夫か、××」

『はい』

「じゃあ誰か付き添いしてやってくれ」

「あ、じゃあ、**が行きます!」




教師も**も偽善めいて気持ち悪い













「えっへへー、こんな風に××ちゃんと歩くの初めてだねー」

『**さん、保健室すぐそこなのでもう結構です』

「えー?あ、聞いてよ××ちゃん」

『はい?』

「私ね、トリップ出来ることになったの!」



なんて頭の弱い人なんだ

そんな馬鹿げた話、どこに転がっているんだ



「ずぅっと前から神様に頼んだんだー。でもね、その為に犠牲が必要なの」

『そうですか』

「だからぁ、××ちゃんにしようと思って!」



ずぶり、と腹に食い込む銀色の何か

それに一拍遅れて痛みがやってくる



「きゃは、きゃはははははっ!!!」

『っ……………』



きちがい女の笑い声が響く

痛い、痛いなぁ



「あんたなんて初めっから大嫌い!」



奇遇だね

私も大嫌いだよ



「「あゆ」の役に立たない「緋色」ちゃんは死んでもいいよ!!」



美月あゆか美月あゆか美月あゆ、か

いつか必ず殺してやる

私を殺したように、屍緋色を殺したように

腹を抉って殺してやる



は、死んだ