私は、誓う 「初めて人を嫌いになった」 それは、嘘吐きな私が吐いた本当だった 嫌いになったのは、未来から来た美月あゆかだった 異様な香の匂いが、毎度私の鼻を突く 「あははっ!本当に、政宗たちは面白いね!」 大きな声で談笑をする姿に、殺意さえ覚えたことさえある 私は、逃げるようにその場を離れた 「孫市、貴様は悔しくはないのか」 『…………』 「友だけでなく、部下にさえ裏切られた。悔しくはないか」 盟友、石田三成問われた 友に部下に裏切られた私 悔しくなどない、 そう言えば嘘になる 『それは私だけではなく、貴様らもだろう?』 「孫市、我は貴様との仲が浅いわけではない。貴様が生きた中で最も辛いだろう」 『毛利、貴様が私を心配するなんて初めてではないか?』 「ヒヒッ。ぬしは強いなァ。強くて、弱点が分かるワカル」 私は強くなどないさ、大谷 私はその言葉を飲み込んだ 強くて弱点が分かるか、 そうかもしれないな 『………先ほどから我らを見て、敵情視察か?』 「いやいや、そんな馬鹿げたことしないさ」 『嘘吐きめ。大方、真田にでも言われたか?』 「悪いけど、今の俺様は真田の旦那に着く気はないよ。着くのなら、雑賀の嬢ちゃんに着くさ」 『武器を捨てた主はいらぬと言うか』 「………雑賀、テメェは何を誇って何を待ってそこまでする」 『何も、待ってなどいないさ。ただ、』 私は、奴を殺す刻を待つさ 私は、誓う |