**視点


奥州が弱体化し始めている


誰かからどこかからそんなことを聞いた


理由は原点は根源は発端は様々だった


独眼竜が伏せった
右目が生死の境目


その中で有力なのが



「なあ、まつ」

「はい、何でございましょう、犬千代様」

「空より女子が落ちてくるなんて有り得るのか?」

「まあ。その様に不思議なことが起こり得るのでございましょうか」

「それがしも思う。慶次、お前はどう思う」

「んー、どうだろう。俺は難しいことは苦手だし。よく分かんねぇよ」




空から、女が落ちてきた

そいつが、「何か」をした


その女に関しても星の数ほど情報がある




「利、まつねえちゃん。俺、奥州に行ってくるよ」

「奥州?また何故…………」

「昔馴染みの顔を見たくなってさ」




昔馴染み、というより腐れ縁

生まれた場所も性別も育ちも家系も苗字も国も違うけど、何故か仲が良い

どうやって仲良くなったなんて分からない

だけど、アイツはどうも放っておけない性格だ