「うっ…………」


目が覚め、目の前にいたのは――――――


「ま、さむね……?」

『……what?』


伊達政宗

戦国BASARAでもズバ抜けた人気を博す

政務に励んでいるのか



『………お前、どこから………』

「あ……」



どうしよう、どうしよう、どうしよう

殺される、嫌だっ

死にたくは、ない



『名乗れ。それと、どこから来た?』



筆を置き、私の目の前に座る

震える私をよそに、政宗は冷たい視線を私に向ける



「あ………」

『あ?』

「わ、たしは…………」

『名さえも分かんねぇのか?』

「私、は…………宮古、彩香………」

『宮古、彩香?宮古?んな苗字、いない。嘘だろ』

「嘘じゃない!」

『Hum………どっから来た?』

「み、らい…………」

『future?くくっ………あははっ……!!!』



声を抑えて、笑い出す
怖い、逃げなくちゃ

後ずさりをすれば、腕を掴まれた



『逃げんなよ。面白い。お前、俺のモンになれ』

「え?」

『信じてやる。その代わり、俺のモンになれ。なんなくてもいいぜ?首を横に振ってみろよ。その先、無くなるけどな』



こんなの、ゲームで見たことない
こんなの、伊達政宗じゃない

誰よ、これ!



「いや、いやぁ!」

『そうかい。なら………』



近場にあった安そうな刀を持ち、振り上げる



「いや、待って!なる、なるから!」

『どっちだよ』

「何すればいいの?あんたの性欲処理でもすればいいの?」

『Ha?別にねぇよ。俺の暇潰しだ。俺は、暇が嫌いなんだ。』



私は、神様に嫌われているようだ
なら、私も神様を嫌ってやる

神が私に死ねと言うのなら
私が神に死ねと言う

神が私にこの男に従えと言うのなら
私はこの男を殺してやる


たとえ、神が私に何も指示しなくても


私はこの男、伊達政宗を殺す



この男は、私を、私のことを、


信じてなどいないのだから



舞い降りたキリエ

(こんな男)
(大嫌い)