「あ…京子ちゃんのお兄さん！」
「さ、沢田！ぐ、偶然通りかかっただけだからな！別に沢田の顔が見たくて遠回りしたりしてないからな！」
「はぁ……？」
「と、とりあえずボクシング部に入れ」
「ええ！？」
「沢田…そういえば何故俺の事を未だに名前呼びしてくれないのだ」
「え…？ええっと…(考えた事も無かった…)」
「まあ確かに俺は京子の兄だが…」
「えっと…年上で…他の人よりすごく身近な存在だし…」
「年上のヒバリの事をヒバリというが」
「ええっと、了平さんは特別な存在というか…」
「と、とと特別！？というか今、俺の事を了平さんと…！！！」
「あ、つい」
「や、やはり今のままで良い！おおお俺は京子の兄だからな！！」
「はぁ、お兄さんがそう言うのなら」
「で、ではな、沢田！」
「あ、さよなら！………く、口にすると案外恥ずかしかった…あー顔に出てなかったならいいけど…自分の事で精一杯だったからちゃんと会話成り立ってたかなあー…」