※今吉受け




学校でセックスをやる高校生なんざ今時どこにでもいる。俺たちみたいな若くてド健全な男子諸君なら制服のポケットにゴム入れてることもまあ割とありがちだし、俺だって彼女がいたら多分ポケットに忍ばせていた。埃くせェどっかの準備室とか、防音ばっちしな放送室とか、なんかエロい図書室とか、そういうとこで彼女とヤる。ロマンだ。エロ本とAVの見過ぎだと言われようとも、俺たちはそういう生き物なんだから仕方ない。俺はそう自分に言い聞かせながらガッチガチに勃起したチンコを何度もそのケツ穴に出し入れした。そうだ、学校でセックスをやる高校生なんざ今時どこにでもいる。たとえ相手が男だろうが、先輩だろうが、別に、セックスをやること自体は何もおかしくないんだ。……多分。

「先輩、きもちいんですか」
「…ッ、ふ……」

 漏れた吐息がすげえエロいと思った。腰を掴んで強く打ち付けると背が仰け反ってビクッと跳ねて震える。バックでヤると相手の顔が見れないのが残念だ。喘ぎ声が派手に響くならまだしも一応ここは教室だからってことで、この人も声を出さないように抑えてるみたいだった。片手は壁に爪を立てて、もう片方の手は自分自身を慰めている。粘ついてぐしょぐしょの指先を見下ろした俺は思わず笑ってしまった。

「ねえ今吉先輩、ちょっと、男にケツの穴ほじられながらシコるとか最高に変態くさくてマジ興奮するんすけど」
「ン、ッうう…ふ、はっあ、あッ! …はあっ……」
「!! ッぶね…いきなり絞めんなよ…って、え、先輩もしかして今イきました? うわ、すげ、ぐちゃぐちゃ…」
「あっ! アホ、触ん、なッ…うあッ!ひ、ィ……!」

濡れた先輩の手ごと絡めて、出たばっかのザーメンを塗りつけるとぬちょぬちょと厭らしい音が響いて萎えたチンコがまた硬くなるのが分かった。竿を扱き上げて残滓を搾る、尿道口を人差し指の腹で擦ると握っていたチンコがビクビクと反応してくれる。十分にぬめった指でカリを弄ると、それがイイらしい先輩は泣くような声を上げて腰を揺らした。チンコ弄んのに夢中になってた俺は不意に、先輩のうなじに汗が伝っていくのを見つけた。やっぱ、顔が見たい。丁度イイとこだった。ケツ穴がきゅ、って締めてきて先輩の太腿も震えてて、そんな時だ。打ち付ける振りして、抜いた。ぽっかり空いた赤い肉穴が一瞬後には何度もぱくぱくしてて、めちゃくちゃエロかった。

「何、で…」

でももっとエロかったのは、そう言って振り向いた瞬間の先輩の顔。開いた目に涙溜めて、顔真っ赤で、濡れそうな息吐いた先輩は俺と目が合って「しまった!」って感じの表情を見せた。俺は先輩の肩を掴んでちょっと乱暴に反転させその逃げ腰を掴み、じゅくじゅくの窄みに指を滑らせる。先輩はすぐに喉を反らせて声を引きつらせた。

「ぁ、…ァ、あ…!」
「先輩、挿れて欲しいならちゃんと口で言わないと」
「ン、んっ…嫌、や……」
「駄々こねないでくださいよ。あー、先輩のイイトコどこかなー、ここかなー?」
「ひいっ…! ンあっ、ああっ…!」

さっきまで指より圧倒的に太いモンでぐちゃぐちゃにされて、しかもそれにガンガン感じてくれてたおかげで、先輩のイイトコとやらはすぐに見つかった。腫れたしこりを引っ掻くようにして指を動かすと先輩は喘ぎながら俺の制服を掴み震え上がる。普段あんだけサドっぽい顔してる先輩が、ケツの穴に指突っ込まれてかき回されてアンアン喘ぐなんてそんな姿誰が想像しただろうか。駄目だ、もう我慢出来ない。ねだられるまでオアズケなんて言おうと思ったがもう俺の方が限界だ。指を引き抜いて代わりにガチガチに勃起したモンをぶちこんでやろうと思ったその時、何を勘違いしたのか、先輩は俺の首に両腕を回してぎゅうっと抱き締めてきた。

「ちゃんと、言う、言うから…っ…止めんといて……」

あら、確変大当たり。

「…れて……」
「は?何を」
「……い、れて…ここ、いれて…ぐちゃぐちゃ、して……」
「ここじゃわかんねえよ」
「も、無理…堪忍してぇ……」
「可愛すぎ…。 ったく、今日だけですからね」
「…ィあぁあああッ――!」

仰け反った先輩をその拍子に壁に押し付けて、一気に最奥へ行くようやや強引に挿れ込んだ。首に回された両腕に思い切り力が入り、そのまま引き倒されそうになるのをなんとか堪えて先輩の片足を担ぎ直す。ぎちっ、と音が鳴りそうなぐらい締め付ける窄みに負けじと腰を動かすと、肌を弾く音と先輩の金切声が連動して教室に響いた。

「あぅっ、やっ、あッ!」
「先輩、きもちい?」
「あっ、んあっ、いい…もっと、もっと、あ、ぅあッ!」

さっきと同じ質問をしたのに、返ってくる答えがある。声音が跳ね上がれば先輩のイイトコを抉ったって事に等しくて、そこを執拗に穿つと上下する先輩がひんひん泣いた。可愛い。獣じみて腰を動かす。ちゅぐ、ちゅぐと何度も厭らしい音が響き、飲みこめない唾液が先輩のくちびるを伝った。

「んっ、んンっ…あ、ッ……も、アカン、イ、く…ッ」
「先輩、そんな顔すんの、俺の前でだけって約束してくださいよ」
「するっ、するからッ、ひあッ、あ、ぅあ、アアッ!」

先輩の太腿が震えた。凶暴に穿つのを引き止めようとでもするように孔が強く締まる。息を詰まらせて激しく痙攣した先輩が射精して、俺の制服は正面から汚れてしまった。でもそんなこと、全く構わなかった。今吉さん。吹き込むように名前を囁くと絶頂を超えて揺さぶられながらも俺を抱き締める腕に力を込めるこの人が恋しくて仕方ない。涎を垂らして熱い息を吐く今吉さんと目が合った。滅多に合わない瞳がふたつともどろどろに蕩けていて、堪らなくなって、俺は思わずそのくちびるに噛み付く。熱すぎる舌が何度も絡んで呼吸も切ないほど荒々しくなっていった。舌と舌を唾液が繋いで途切れる瞬間、蕩けた目をしたこの人は俺の名前を囁いた。びりびり痺れるようなその音色はとてつもなく嫌らしくて、俺はそこでやっと射精したのだった。

「せ、先輩、すみませ…」
「……自分、名前」
「はい?」
「もう呼んでくれへんの? ――今吉サン、て」

キツネ目が哂う。
なんだこのひと。魔性か。


(140527 / title by 怪奇)
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