続き
僕はその晩、少し変わった夢をみた。
「んぱい…先輩!!まごへー先輩っ!」
「あぁ、三次郎どうした」
は、と振り返ると、にっこり笑った後輩が大きい声を出した。
「螢っ!いっぱいみれますか?」
「あぁ…たくさんみられるぞ」
笑うと、やったぁ!と後輩2人で手をあげる。
それをみていると、くい、と袖を引っ張られた。
「まごへい先輩」
「なんだ?」
「螢って、どんなのですか?」
「孫次郎はみたことないのか?」
「はい、うちにはいなかったんです」
「そうか…螢ていうのは昼にみると」
「おっなんだ?孫次郎は螢を知らないのかー?」
大きい声に顔をあげると蒼い制服の先輩が後輩の一人を肩車してこちらを向いた。
ぐりんと勢い良くこちらを向いたので、上にのったこどもがきゃー!と楽しそうに騒いだ。
「はい」
「そうか!ならみるまでお楽しみ、だな!」
「せんぱい!僕知ってますよ!」
肩の上の後輩が言うと、僕も!僕も!と他の2人が手をあげた。
そうかそうかと豪快に先輩は笑う。
「じゃあお前等は孫次郎のために内緒にしててやろうな〜!!」
「はーい!」
元気に答えた3人を豪快になで上げて、後輩達は、螢ってどんなのだと思う?と知らない子に集まってきゃあきゃあ騒いだ。
肩車をおろした先輩は、にっこり笑って伸びをした。
「なぁ孫兵。螢、楽しみだなぁ!」
「はい、楽しみです。」
僕は笑っていた。
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孫兵と竹谷とじょろじょろ生物
紫が似合わない竹谷。
竹谷の前だけで僕とか言っちゃう孫兵に萌えたので…
宮上 100429
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