テキスト | ナノ
※帝光時代捏造/下ネタ注意



あまり意識して見たことは無かったけれど、たまたまというか頻繁に隣にいるから必然的によく黄瀬の顔を見るようになった。名前はモデルをやっていたから知っていたし、顔だって雑誌で見たこともある。だけど、実物を見ると媒体を介して見るよりも綺麗だと、思って思わず見つめてしまった。
結構長くストレッチしていた身体を止めて見ていたから、当たり前だが黄瀬に気付かれて「何ッスか?」と声を掛けられる。やましいことはしていないはずなのに居心地が悪いような気がして、止まっていたストレッチを青峰は再開した。身体を前に倒しながら「黄瀬の顔って綺麗だよなって思って見てた」と答えれば、俺一応モデルやってるんスよ、と言って黄瀬の笑った声がした。
身体を起こして、右手で左足のを掴むように伸ばす。また黄瀬が視界に入ってきた、練習後だから汗で髪が肌に張り付いていて、いつもは綺麗な髪もぐしゃぐしゃになっていたけれど、綺麗だった。

「俺、お前だったら男だけどヌける気がするわ」
「何言ってるんスか。気持ち悪いこと言わないで下さいよ」
「マジでマジで」

慌てていた黄瀬も、そう青峰が笑いながら言ったら、釣られて苦笑した。
冗談もあったけえど、案外本当にいけそうな気がするから恐ろしい。反対の足と手の方もストレッチを終えて、立ち上がろうと青峰は床に手をついて力を入れた。青峰っち、と黄瀬から声を掛けられて、立ち上がろうとしていた動作を止めて黄瀬を見る。「俺も青峰っちだったら良いかもしんないッス」とさっきの仕返しのつもりなのか笑っていた。

「青峰っちのプレー、スゲーかっこいいし。俺が女だったら絶対惚れてたッスねぇ」
「黄瀬のくせに生意気言うな、俺に冗談言うなんて百年早いっての」

そう言って笑うと青峰は立ち上がり、荷物がある方へ走っていった。
その姿を見るだけでも、彼は他の人とは違う人に見えた。風格というか、プレー以外でも凄くかっこいい。言葉に出してみて改めて自覚した、もし男じゃなくて女だったら、青峰っちに会ったとときに恋をしていたはずだ。


さよならフレンド/ごめんねママ
青春ぽいの書くの慣れない


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