ジタンの大作戦(スコール編) | ナノ


※くだらない上にライトさんが少し?おかしいです。


「ということでだ。友達想いのオレ様が、バッツとティナちゃんのために一肌脱ぐことにした」
「…(何がということで、だ。面倒だ)」
「そんなことを言うなよ、スコール!お前も友達だろ!」
「(そのままで幸せならいいだろう。俺たちの関わるところではない)」
「それだとオレが面白くない!だからとにかくお前に手伝ってもらうからな!」


側にいたセシル、クラウド、フリオニールがジタンしか話していないのに何故会話が通じているのか…と思いつつも、ただ黙っていた。
ティーダだけは例外で、面白そうッスね!と走って行きそうだったので、無言のクラウドと慌てたフリオニールが肩を掴んで止めた。
ティーダが行けば、それこそ大惨事になりかねないとチーム247(10)は分かっていた。


「だがジタン、こんなところで企んでいたら、あいつが出てきてもおかしくなさそうだが」
「ああ玉葱なら、ほら」


ジタンが指を差したほうには、ライトとオニオンナイトがいた。
そこでは真面目な表情を崩さずに、オニオンナイトを抱っこしているライトがいた。


「そーれ、高い高いー(棒読み)」
「ちょっライト、何…わあああああ!」

「ライトに任せておいた。これで邪魔者はいないぜ!」
「……」


スコールは何かつっこみたかったが、やめておいた。
代わりに側にいたクラウドとフリオニールが心の中で何でライトに任せたんだとつっこみ、またティーダが行きかねなかったのでセシルが今度は止める。
ジタンは側のティーダたちに視線を向けつつも、最終的にスコールに言い放った。


「とにかくスコール、お前がティナちゃんを口説いてこい!」
「……(何で俺が…)」


(ティナの大好きな、ファーの上着があるからだろう)

側にいた4人にも、スコールと繋がった一瞬だった。





スコールは(とても嫌だったが)ジタンにあまりにも頼まれて断れなくなってしまった。
そう言えば昔も色んな人に頼まれて断れずに不幸役を買っていたような気がしてきた。
今、バッツとティナは仲良く昼寝をしている。もちろん先程少し遠くから見たので知っていた。
正直な話、自分より年上だと思いたくなかった。もちろん両方に対して。
(あまり近寄りたくないので)ゆっくりと足を進めると、靴音のせいかティナが目を擦って身体を起こした。


「…スコール?」
「…起きたのか」
「うん…バッツはまだ、眠っているみたい」
「(見れば分かる)」


寝相の悪いバッツは放っておいてティナだけが起きたのなら、やりやすい気がする。
スコールがジタンに教えられた(?)口説き文句を言おうとした時、ティナがふわりと笑ってとんでもない発言をかました。


「スコールも一緒に寝る?」
「…!!??」
「そうしましょう。ライトが暫くここに留まるって言っていたし」


ティナはそう言って自分の膝を軽く叩いた。
もしかして膝に行けと言っているのだろうか…無理だ。確実に無理だ。
ただでさえコスモスの連中は唯一の少女に優しいどころか甘い気がする。
そんな守ってあげたい少女(と調和内では一致)と密着などしたら、少女限定の小さな騎士が黙っていないだろうし、そこで寝ているバッツは…どう動くのだろう。見当もつかない。
スコールは容量オーバーで、ジタンにヘルプの視線を送った。
ジタンは親指を立てて、GOサインを出している。

(行け、ということか!?)

ジタンがただ楽しんでいるだけとは知らず、仕方なくスコールはティナの前に座った。
膝には行けない彼の、せめてもの譲歩だった。
それでもティナは満足したらしく、スコールの来ている上着の白い羽の部分に手をあてて遊んでいた。


「ふかふか…」
「………」
「気持ちいいね」


あんただけだ、と思わず口に出しそうになった。こんなことは(バッツには当然だが)初めてかもしれない。
いつも心の中で会話をしているスコールには、珍しいことだった。


「ん…?あれ、スコール?」


そうこうしているうちに、バッツが起きた。
そのままティナとスコールを見て、一瞬固まる。
少し遠くにいたジタンたちは、バッツがどうでるか楽しみに待っていた。
当事者たちの近くにいるスコールは、さっさと嫉妬でもしてこのゆるゆるタイムを終わらせてほしいと思っていた。
しかし仮にも二十歳だが、楽しいことには抜かりない男だということを忘れていた。だてにジタンとつるんでいない。
バッツは寝惚け顔から顔をきらきらさせて、スコールたちの方に寄ってきた。


「楽しそうだな!おれもふわふわしてえ!」
「(そうじゃないだろ!)」
「バッツもしましょう?」
「(あんたもそうじゃないだろうが!)」
「やるやる!」


バッツはティナとスコールの横に来て、スコールの上着を触り続けた。
ジタンは遠くからその様子を見つめ、ほぼ予想通りだったので落ち込むこともなく気を取り直した。


「スコールは失敗だな。次は、フリオニールだ」
「ええ!?」
「そうッスね!膝枕やってもらったらどうッスか?」
「膝枕……っ!(ぶしゅううう)」


ティーダの言葉に、フリオニールは妄想したらしく鼻血を出して倒れた。
鼻血を出すことはわかっていたので、クラウドとセシルは全力で逃げていた。
ティーダは避け損ねて、セシルにハンカチを貸してもらった。


「ところでジタン…お前はただスコールの困ったところが見たかっただけだろう?」
「あ、ばれた?」


クラウドの指摘にジタンは素直に本音をばらした。
それを聞いたクラウドとセシルは、スコールを初めて憐れだと感じた。




※おまけ

「わーいライト、もっとー!」
「ははは、オニオン、高いたかーいだぞ(棒読み)」


「(いつまでやってるんだ…?あっちも…そしてこっちも…)」
「ティナ、スコールを挟んで寝ようぜ!」
「うん!」
「(本人差し置いて寝るなよ…)」



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