God be with you,and How do you do?3 | ナノ



ゴルベーザは既にアルティミシア城に着いていた。
バッツとティナの姿を一瞥した後に、何も言わずに前を歩いていく。
ゴルベーザの考えていることは、バッツもよく分からなかった。
よく弟であるセシルを始め、コスモスに召喚された仲間に助言を残しているようだった。
バッツは、おれのようにコスモスからカオス側にいく奴がいるから逆がいてもおかしくないと思った。


「…お前はそれでいいのか?」
「何が?」


突然こちらも見ずにゴルベーザはバッツに話を振る。
バッツは一瞬何のことか分からなかったが、心当たりはひとつしかなかったのでああ、と相槌を打った。


「もちろん」
「そうか」
「逆に訊くけど、あんたはセシルと敵対していていいのか?」
「私とあれは敵同士だ。問題などない」


信じるつもりはなかったが、本人がそう言うならそれでいいと思った。
隣を歩くティナは、下を見ながら歩いている。バッツとゴルベーザの会話に興味はないらしい。
階段を上っていくと突如空気が変わる。
ふと身体を震わせたティナが、顔を上げてぼそりと呟く。


「来るわ」
「そうらしいな」
「…!兄さん!」


アルティミシア城に来たコスモスの連中は、セシルを始めスコール、ライトだった。
セシルは兄の存在に戸惑っていたが、他二人はすぐに自分の武器を出してバッツたちに向けた。
バッツもすぐに対応し、スコールのガンブレードをまねる。
スコールは眉根を寄せた。


「バッツ、ここで終わらせてやる」
「残念ながら、はいそうですかってやられるわけにはいかないからな」


スコールは幾分か冷静さを残しながら、バッツにガンブレードで斬りかかった。
バッツはにやっと笑ってその場から離れた。バッツのあとをスコールが追う。
セシルは二人を横目で見ながら、ゴルベーザのところへ一歩ずつ踏み出す。
ゴルベーザはセシルの姿を見続けていた。


「…セシルよ。私と戦う決心はついたか」
「兄さん。…これしか、道がないのならば…」


そう言ったセシルの表情は暗かった。言葉にすることで自分に言い聞かせているようだった。
ゴルベーザはセシルの様子に失笑し、ロッドを取り出して構える。
セシルは一度目を瞑り、暗黒騎士の姿からパラディンへと姿を変えてゴルベーザに槍を向けた。
一度セシルの槍とゴルベーザのロッドがぶつかり、二人はそのままアルティミシア城から月へと移動した。
残されたのはティナとライトだった。
ライトは自分がティナを相手にすることが分かっていたかのように、迷わずにティナに剣先を向ける。
ティナは無表情のままライトと距離を取り、風の力を借りた。


「荒ぶる風たちよ…!」
「閃光よ!」


三者三様、みな激突した。





決着がつくのは、意外に早かった。


ティナに着用されているあやつりの輪のヒビの部分に、ライトの光の攻撃が当たり、ティナのそれは地面に崩れ落ちた。





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