クリスマス企画ライ刹2009おまけ | ナノ


※R15注意


暫く抱き締め合ったあと、ライルは刹那の身体から腕を剥がした。
力を入れて抱擁していなかった刹那は、されるがままに身体を離された。
ゆっくりと顔を上げると、影を浮かべていたライルの表情に薄らと情欲が映し出される。
獰猛な肉食獣のようなその顔つきに、刹那は背中にぞくぞくと感じる。電流が走ったようだ。


「なあ、抱いていい?」
「…こんなところでか?」
「んー、いやならこっちか」


ライルは刹那と身体の距離を縮めた。
そのまま右手を取り、自分の下半身へと導く。
更に密着する状態となり、刹那はライルのだけでなく自分の熱まで感じ取る。
ライルは刹那の手の上から自分の手を重ねて、悪戯が成功した時のような無邪気な笑みを浮かべた。


「…汚したくないが」
「俺の手で受け止めてやるよ」


片手で受け止められるのか、とかライルの手の前に自分の手が汚れるとか言いたかったが、布越しから感じられる熱に逆らえる筈もない。
ライルは刹那がいいとも言っていないうちにボトムを下げる。
刹那は盛大に溜息を吐いたあと、ライルの腕に空いている手で掴み、もたれる形で自分の頬をライルの胸につけた。
感じている時の顔を見られたくない、精いっぱいの予防策であった。
すぐに頭上から声を押し殺した笑い声が聞こえてくる。
思わず足を踏んでやろうかと思った矢先に、敏感な部分を空気中に晒され、自分の手と一緒に優しく擦られた。


「っ…!」
「相変わらず敏感だな。普段は無表情に近いから、余計に差がある」


ライルは褒めているのか貶しているのか分からない言葉を呟く。
自分だけされるのは癪なので、ライルのものに指を伸ばそうとしたところ自分のものと一緒に熱いものが握られる。
刹那は一人かあっと顔を赤くする。
思わずライルの腕を掴んでいた手に力が籠った。爪が食い込んだかもしれない。
しかしライルは何も言わずに、自分のものと同時に刹那自身を強く擦る。
熱い。火傷しそうだ。
突然の強い快感に刹那は目を閉じてライルの胸に額を擦り付けることしか出来ない。


「んっ…う、」
「わり、お前のしおらしい姿に我慢できねえ」
「はっ…?ん、くっ…」


身体を逸らすと倒れそうになる。
それをライルが刹那の背中に腕を回して支えた。
刹那の手を超えて勃起し露出した亀頭を親指で擦られ、尿道の口に触れられた時もう駄目だと思った。
より強く目を閉じ、必死に腕にしがみつく。


「んんっ…あ、あっ」
「…っ…は…」


刹那がいったあとライルが続ける。
結局ライルの言った通りに2人分の精を受け止められる筈もなく、上着に飛び床に落ちる。
呼吸を整えるために深呼吸を吐くと、べたべたになった手を見て恨みがましく思った。


「…あー、お前溜まってたんだな」
「…人のこと言えるのか」
「まあ、そうだけど」


照れた笑みを浮かべるライルに、刹那も目元を和らげた。


「さっさと片付けて、戻らないとな…」


ライルの途方もない言葉に刹那は同意したくはなかったが、するしかなかった。


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