壊れる7 | ナノ


※食事中は駄目ですよ。
綺麗なところだけではないので、なんでも大丈夫な方のみお願いします。


ライルが何故こんな酔狂なことを始めたのか分からない。

(気持ち、悪い…)

ライルの言うように精神とは別に身体が快楽に従順になるにつれて、風邪の症状が露になってくる。
後ろに異物を感じて気持ち悪いのか、刹那には定かではなかった。
数年前にした時は吐くほどではなかったので、多分風邪のせいだと思う。

(ロックオン…いや、ライル…なぜ…)

刹那は頭の片隅で何故とずっとライルに問いただしていた。
回答はもちろん返ってこない。快楽に支配された頭では推測も出来ない。


「…いれるぞ」


そこまですると思っていなかった刹那は、その言葉を聞いて我に返った。
もう俺たちが元の状態に戻ることは出来ない。
それでも駄目だと思った。ここまでしたら、本当に取り返しのつかないことになってしまう。
しかし感情とは違い、身体は貪欲にライルを求めていた。
弄られていた場所は、ライルのものが宛がわれて呑み込もうときゅっと締まる。


「だめ、だめ…だめ、だ!いああっ!!」


腰を上げられずっと質量のあるものが中に入ってきて、再びいった。
徐々に内臓を圧迫される感覚に刹那は喘ぎを漏らす。

(気持ち悪い)

その勢いで、寄りかかっている浴槽に胃液を吐きだしてしまった。
すっきりはしたが、口の中がすっぱくて口を漱ぎたい。
はあ、はあと呼吸を繰り返していると、中途半端に入った状態で、ライルが側にあった洗面桶にミネラルウォーターを注いだ。
片手でミネラルウォーターを掬い、刹那の口元に持っていく。


「大丈夫か?口ん中きもちわりーだろ?」


(お前は気持ち悪くないのか…)

刹那はぐったりした身体で、そう思った。
男を相手にし、吐いた相手を気遣うなんて早々出来るものではないと思う。
そう思いつつも、刹那は差し出された手の水を口に含み、漱いだ。
幾分か楽になった。
二度ほどそうされて、ぐったりと浴槽に凭れた刹那を一瞥しライルは無言で行為を再開する。
刹那はもう拒否の言葉を吐かなかった。


「もっと…奥、あん、あ!」
「言われなくても」


ぐっと奥に入り、刹那の視界は真っ赤に染まるようだった。
入って少し休むかと思いきや、ライルはすぐに動き始めた。
どちらかと言うと、ライルが動くと言うより刹那が動かされている方が正しい。
腰を持ちぐるりと回され、ある一点に差し掛かった時に刹那は恐怖を覚えた。


「はあ、ぁあっ!そこ駄目、だ、め!」
「駄目じゃねーだろ?こんなに善がってる」


引き出されたものが再び奥に入ってきて、刹那は浴槽の壁を必死に持っていた。


「あ、それ、は…あああっ!!」
「…薬のせいだ。大丈夫、明日には戻ってる」


静かなライルの言葉は、刹那の涙声でかき消された。
涙と水と怪我でぐちゃぐちゃになった刹那の顔を、ライルは自分の方に向けた。
腫れている目元に唇を落とし、何度も何度も突き上げて、刹那が気絶するまで続けられた。


「…ロック…オン……すまな…、い…」


気絶した刹那を支え、ライルは顔に張り付いた前髪を上げた。
そのままずるりと抜いて、中に溜まったものを掻き出す。
そのまま事務的にこなしていき、刹那の身体を綺麗にした。
淡々とこなす中視界がぶれていくのが、ライル自身にも分かった。


「…謝るのは、俺の方だろうが…!」


ライルはぎゅっと刹那の身体を抱き締め、唇を歪めた。


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -