未来へ 後日。 「クリーナー…?」 「うん。郁美ちゃん、それ気に入ってくれてずっとつけてくれてるから、少しはキレイにした方がいいと思って」 そらさんは私の首からペンダントを外すと、中の写真を取り出して。 持ってきてくれたクリーナーに浸した。 「わ!すごい綺麗になりましたね!」 「ホント、新品みたいだねー」 すっかり本来の輝きを取り戻した光るロケットをそらさんから受け取って。 「やっぱり…」 裏返した私は、思わず呟いた。 「ん?どしたの?」 きょとんと私を見るそらさんは、やっぱりプレーリードッグみたいで可愛くて。 「なになになにー?教えてくれないと、くすぐっちゃうぞー!?」 くすぐられてないけれどくすくす笑いながら、私はそらさんにロケットの裏面を見せる。 「そらさんはやっぱり、可愛い赤ちゃんだったんですね」 裏面に刻印されていたメッセージ。 “Nice to meet you, Pretty baby!” それから。 「そらさんのお母さんは、そらさんが好き、ですよ」 “Welcome to our family” そらさんの誕生を喜ぶ言葉。 二つのメッセージを受け取って、嬉しさと喜びと、少しだけ不服も混じった複雑な表情をしているそらさんに、 大好きですと囁いて頬にそっと口付けた。 end. |