小説 | ナノ





MISS YOU


catered by 蘭香


《甘子Said》



初めてのバレンタインは、2人でチョコレートファウンテン。



マシュマロに、バナナにイチゴに…。



2人で、色んな物にチョコを絡めて、夢中で食べてたよね。


そんな桂木さんのほっぺたには、甘い甘いチョコレートが、やっぱり付いていて。



チュッとキスをして取ってあげたのを覚えてる。



あの時はまだ、付き合い始めてたばかりで。



桂木さんのお部屋に来れた事も嬉しかったんだ。



今夜はずっと朝まで一緒にいるよと、言ってくれたその一言が、どれだけ嬉しかった事か。



今でも私の胸の中で、輝いてるよ。











2年目のバレンタインは、チョコレートで作ってある作品を2人で見に行って。


体験コーナーで、記念に2人で、チョコレートムースを手作りしたよね。



滅多に見る事のない桂木さんのエプロン。



鮮明に覚えてる。






今年のバレンタインは、どうしようか。



私は、甘い悩みに想いを馳せていた。

















第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -