MISS YOU 《桂木Said》 今年のバレンタインは、普通に仕事だった俺。 特殊な仕事という事を、理解してくれてるんだろう。 いつもの通りに、頑張って、絶対に帰って来て下さいねと。 俺の大好きな笑顔と共に送り出してくれた甘子。 その笑顔を曇らせたくないから、俺は、何があっても、キミの所に帰るから。 そんな思いを秘めて、気持ちを切り替え、仕事モード。 バレンタインという事で、控え室の中にはすでに、ダンボールに沢山のチョコレートの山が届いていた。 仕事も出来、ルックスも皆イケている、誰よりも頼りになる、部下達へのチョコレートの山だろう。 俺には関係もないし、興味も湧かない。 イヤ、違う。 甘子のチョコレートだけは、興味があるな。 今年は、どうするかな? 昼に、どこかで食事にでも2人で行こうと、甘子にメールをする。 すると、折り返し返信が返ってくる。 ん?もう、夕食の準備始めてるから、仕事が終わったら帰って来て。 せっかくのバレンタインだからとも思ったが、今年は2人っきりで祝いたいからと可愛い言葉をかけられれば。 たったそれだけの事が嬉しくて。 つい、浮き足立ってしまいそうになる。 今までなら、何て事のない日々の繰り返しだったのに。 甘子と出逢ってからは。 ホントに眩しい日々が続いてる。 ありがとう、俺を選んでくれて。 ありがとう、俺を愛してくれて。 ホントは、いつも伝えなきゃいけないのは、きっと俺の方なんだ。 甘子が、待っていてくれるから、絶対に帰ると胸を張って言えるんだ。 いつまでも、俺のそばで、そうやって、笑ってて。 そうすれば、俺はいくらでも、強くなれるから。 . |