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Mont Blanc aux marrons




「あ、班長…」


「昴か、おはよう」


「おはようございます……味はどうでした?」


昴は笑いを堪えている


コイツ、何か知っているな


「何の話だ?」


「何って…モンブランですよ、昨日食べたんですよね?」


「班〜長、モンブランどーでしたぁ?」


「一体、何がどうなっている?」



********************************




「って、事なんです。」


「でも可愛い勘違いだよなー、甘子ちゃん」


俺だったらゼッテー抱きしめてるなー



「そらさん、班長に失礼ですよ。」



……成程、そういう事か



「ま、学生が買える代物じゃないんで、俺たちも敢て止めなかったんすよ。」



しっかしアイツも本当に馬鹿だよなー

……―PC履歴にモンブランって単語が沢山残ってるからって……




「そーゆー事なんで、俺らにも感謝してくださいよ?」



揄う様に笑う部下たちを余所に



昨日の自分の反応が


余りにも素気無かったような気がして


早く彼女に逢わなければ


逢って伝えなければ


それだけが頭の中を駆巡っていた








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テーマ「人外ファンタジー」
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