小説 | ナノ


02

結局、彼らの出航を見送ることはできなかった。

どの海へ向かったのか。
これからする事を考えれば、彼らの後を追うことを考えていない私が知ったところで何の意味もない気がした。




爆弾付きの首輪は外されないものの、トレーロの主催するショーが始まってからであっても個室の楽屋が与えらている。つまりは一定以上の信頼感を得ているのだろうか。

いや。違う。
私が彼に侮られているだけだ。

今まで籠の中の鳥として、トレーロから受けてきた仕打ち。それらにただ震えて過ごしていた自分自身を思えば、彼に侮られることになんら不思議もない。



仕方ない。仕方ないんだ。
当時の自分を振り返れば、情けないと自分を叱責することもできなかった。


生きることに希望も見出せず、
生きることの意味も分からず、

生き続けると言うことは、苦しみに耐える時間と同義だった。心を無くして過ごしたあの年月を思えば、
ハートの海賊団との出会いは、まるで奇跡みたいにかけがえのないものに思えた。


彼らに会えなければ、
きっと他人に怯え、世の中を怖がったまま、
あの山小屋で襲われた挙句トレーロの元へ連れ戻されて居たに違いないのだから。



衣装に着替えて、一人ストレッチをしながら本番前に身体が冷えない様に気を使っていると、コツコツコツと窓に硬いものが当たる音が断続する。

不審に思いながらも窓を開けると、見慣れた派手な羽毛が部屋に飛び込んできた。


「ジョ〜!」
「!?」


弾丸の様に部屋に押し入ってきたカラフルな鳥。ハートちゃんは嘴に咥えていたメッセージカードを一枚差し出す。

そこには薔薇の押印と、『無事出航』と短いメッセージが添えられていて、リュムールさんからの物だと一目でわかった。

彼女からの情報に間違いがなければ、ポーラータング号はこの船から無事に出航できたという事。
今のわたしにはこの情報だけで十分だ。


この船で1番の情報通の男には、私が何処にいるかなんてお見通しなんだな。彼女の手腕に苦笑が漏れる。
もしかしたら、昨日会った時には爆弾入りの首輪についてもバレてしまっていたかもしれない。


彼女からのメッセージを胸に抱くと、悪戯な表情でウィンクするリュムールさんが目に浮かんで、緊張して硬くなった体が緩む。
舞台前にこんなに緊張することが、かつてあっただろうかと冷えた指先で頬で温めて息を整える。


もしかしたらこれが私の最後の舞台になるかもしれない。

それだって構わない。


生きることへの希望を教えてくれたローさんやハートの海賊団の皆には、これからする無茶を申し訳ない気持ちもあるけれど、なんだかシスターとの約束の意味が分かったような気がする。


私に生きる事を望んだ彼女は、私に"自由に"生きて欲しかったんだと。
だからこのまま何もしないでトレアドールに囚われて生き続けても、彼女との約束は果たせない気がした。



なんで10年以上も気づかなかったんだろう。


生きのびることに必死過ぎて、自分の願いなんて考えた事も無かった。
それを気づかせてくれたローさんへの恩は計り知れない。



だから、私は、今。飛ぶんだ。

ハートちゃんが持ってきてくれた、このヴェールが気づかせてくれた。
わたしにはこの舞台で、現状を振り切って空へ飛ぶ力がきっとある。


今度は逃げ出すんじゃなくて、自分からこの組織に決別してやる。


その先に仮に死があったとしても、それが誇らしいものにも思えた。


いつも首に下げていたお守りの黒い羽の入った小瓶を握りしめた後、大切にバックの中にしまい持ち上げる。





あとは、私がなすべき事をするだけだ。




「貴族どもを、ぶん殴ってやるから」




シャボンディ諸島で殴ることができなかった、天竜人の顔が思い浮かんだ。





*******




荷物を持って楽屋を出た私の前をハートちゃんが歩く。

海で羅針盤の役目を果たしたというノースバードが、今は私の戦いの舞台へ導いてくれるみたいだと、彼女の後ろ姿が勇気をくれた。





舞台に行く前に、音響室へ忍び込む。

そこには先ほど見たトレアドールの黒服の男が一名、背中を向けて座っていた。

ハートちゃんに静かにしているように、人差し指でシーと合図を送ると、彼女は心得たように頷く。

手早く神経毒入りのナイフを生成して、気配を潜めて音を立てずに男の首を切りつける。
男は驚いた顔を見せることもなく、椅子から横に身体を傾けた。それを抱きとめて、音を立てないように静かに床に下ろした。


まずは第一歩が上手く行ったことにホッと胸を撫で下ろす。
ハートちゃんがそばに寄ってきたので、彼女の喉元をすりすりと撫でると嬉しそうな顔でゴロゴロと呻くように喉を鳴らした。


猫みたいな彼女の仕草に少し気が落ち着く。鳥なのにね、そう彼女を揶揄いながらマイクを一つ選び音量を確認した後、マイクが音を拾わないように電源をオフにして部屋から持ち出した。





「さあ!皆さまお待ちかね!彼女が降り立った昨日の素晴らしい舞台を、不運にも見れなかった方々もいることでしょう!」


司会者の高らかな声が会場に響き渡る。


「お客様と我々の"スマイルな"お取引については、この美しい舞台を見た後と致しましょう!!!」


目玉の取引となるSMILEという商品に絡めたジョークに、会場には期待感に湧いた笑いと拍手が巻き起こる。

拍手と笑い、会場の熱気は舞台袖にまで届いてきて、私の隣に立つトレアドールの黒服もニタニタと舞台からその様子を窺っていた。



シスター。

踊っちゃいけないとキツく言われていたのにごめんなさい。この踊りを教えてくれたのは、もっと違う場所で踊るためなのかもしれないけれど。
今、約束を破ったとしても、きっと後悔はないの。



海軍のお兄さん。

何もない瓦礫の山から幸せな場所に連れて来てくれてありがとう。貴方の笑顔や、もらった黒い羽根はいつも勇気をくれた。今から頑張るから、また勇気を貸して。


ハートの海賊団の皆。

怖くて、野蛮で、最低な人の集まりだと思っていた海賊が、こんなにも自由で愉快な人たちの集まりだなんて知らなかった。
楽しくて、嬉しくて、あんなに笑えたのは初めてだったよ。みんな大好き。



ローさん。

貴方のおかげで、生きることが何か。ほんの少しだけ、分かった気がする。
その矢先に命を掛けるようなことをする私を貴方は咎めるかもしれないけれど、私が私でいることに誇りを見い出すきっかけくれたのもローさんなの。
誇りを守る為に命を賭けたい。


いつか、また会えた時は、貴方の役に立ちたい。
私の力が少しでも役に立つなら、貴方みたいな人に使って欲しい。






「さあ、お前の出番だ」


舞台を見ていた黒服がこちらに向き直る。少し身をかがめると私の首輪をぐるりと回し、後ろにあった鍵穴に鍵をさして錠を回した。

カチャリ。

首の下で確かにその音がした事を確認しながら、自然な動作で黒服の首に手を回す。
彼の目をジッと見つめながら、そっと両腕を伸ばして頸に回す。すると男の瞳には戸惑いながらも、僅かながらの熱っぽさが宿ったのが見えた。



チクリ。と、頸に走った思わぬ痛みに男の瞳からは熱は失せ、驚愕に染まった瞳が開かれた。

ずるずると崩れ落ちる彼を抱きとめ、音響室の時と同じように床に横たえさせ、舞台袖のカーテンで身体を隠す。





「我がファミリーが誇る有能な運び屋であり、踊り子!アグリーダックショウト!!!!!」


司会者の声が高々と会場に広がり、熱気となって返ってくる。



ハートちゃんには騒ぎになる前にここから出るようにと、廊下の窓を開けて促してある。


彼女が持ってきてくれたヴェールの両端を、両方の肩紐に巻き込む形で留めると、青紫のふわりとしたマントが出来上がった。




ボツンと、私が舞台袖でマイクの電源を入れた時に重低音のノイズが入った。


一度大きく息を吸って、ゆっくり吐いてから、背を伸ばしステージに向かって歩き出すと割れんばかりの拍手が私を迎える。




曲が始まる。


始まりの音に合わせて伸びやかに手足を伸ばしながら、予め用意された白いチュチュを自分の能力で羽根による装飾を施した。

腰の付け根のスカートは深い藍、
スカートの裾に向かって薄い紫に染め上げていく。
それを引き立たせる紅掛空色の青紫のマントがふわりと揺れた。


まるで、夜があけゆく空みたいな色だ。




私の衣装の色合いが魔法みたいな変わっていくのを、観客たちは歓声を上げながら喜び、大きな拍手が会場を埋め尽くす。



ジャンプして、足を伸ばし、マントを翻すように踊れは、魅入ったように、シンと会場は静まり返った。



知らないのね。


この踊りの意味を。





活気に溢れた踊りは、民衆を鼓舞する舞い。

ヴェールが翻れば、弾圧された人々の意志を、決意の色に染め上げる。

深い藍色から藤色に染まる衣装は、長く暗い夜が明けることを知らせる色。




そう、これは、




「やめさせろ!!!!!」



観客の1人が立ち上がって叫んだ。


「美しい踊りじゃ無いか。何もやめされる事などない。座りたまえ」


隣に腰掛けた貴族が嗜めるように声をかけるが、立ち上がった人物は尚も声を荒げて、振り払う。


そのやり取りの気配を感じながら、踊りは続く。
最初に叫んだ男が、身を乗り出してステージに向かって大声で叫ぶ。
その声色には怒りと、恐怖が入り混じっていた。


「やめさせるんだ!その踊りは私たち……いいや!世界政府に対する冒涜だ!!!」


尚も続いた男の怒号に、いよいよおかしな事態だと気づいた会場に、騒めきが細波のように広がる。



「あの踊りは "夜明け" だ!!!!!!」




その名前が響き渡った瞬間、会場に水を打ったような静けさが広がり落ちた。




ーー禁じられた踊りの?!
ーー革命を示唆するという……踊れる者は全て殺された筈だぞ!!



曲の音を掻き消すほどの喧騒と悲鳴が立ち始めた時、私の踊りを止めようとトレアドールの黒服たちが舞台に走ってくる。

暗い会場で蠢きのように近くそれらに、踊りをやめてナイフを投げると、いくつもの悲鳴がさらに上がった。




すぐに舞台袖に駆け込み、舞台脇に隠しておいた荷物を引っ掴む。同時に曲を流しておいたトーンダイヤルに羽を生やして手元に飛ばす。

走った弾みで蹴り飛ばしてしまったマイクが、ガン!とスピーカーを通して大きな音を鳴らした。


ハートちゃんを逃すために少し開けておいた窓に駆け寄り、飛び降りて脱出を図ろうと手をかけた瞬間、ビュッ!と、空気を切り裂いた風切り音に思わず身を引いた。

それは殆ど反射的な動作だったのだけれど、目の前に見えない鎌鼬が襲いかかり、それは奥の機材を切り裂いていった。
僅かに切れたのか、頬から血の筋が流れた感触が走る。


この技には苦い見覚えがあった。



コツコツと床を鳴らして近づく革靴の音に振り向けば、いつかの小屋で襲撃された時の男の顔が暗がりに浮かび上がる。


あの日、意識を失うほどの暴行を受けた痛みは簡単には忘れられない。
嫌な汗が背中を伝うけれど、ここは何としても逃げなければ。


「とんでもない事をしてくれたな」
「滅多に見られないものだったでしょ?」


軽口を叩きながら、神経毒を宿らせたナイフを掌の裏に生成して、男との距離をはかる。

ここで時間は掛けてられないと、こちらから踏み込んでナイフを投げて間合いを一気に詰めた。


「剃!!」

男の姿が急に消えたと思ったら、息が詰まるほどの圧迫感を首に感じる。背中に衝撃が走った時には、首を押さえられて壁に打ち付けられていた。

足が宙に浮いて、首がギリギリと締め上げられる。


「ぐっ……!」

このまま捕まってたまるもんですか!
掌にもう一度ナイフを生成しようとした途端、全身の力が不自然に抜けて、ナイフは柔らかな羽根となって霧散した。

その事実を疑問に思う前に、手首にヒヤリと冷たいものが当たったことに背筋が凍った。

海楼石の手錠……!



「間が悪いな。たまたま持ち合わせが良かったんだ」


あの時とは、違ってな。
そう言いながら、首を掴む力が一段と強くなる。

呼吸がままならない。
苦しさを堪えるように、自分に伸びる腕にしがみつき相手の表情を見下ろすと、意地の悪い笑みが見えた。

お前なんかのたまに諦める訳にはいかないと負けん気だけで、地面から浮いた脚に力を込める。


「ジョーーーー!!!」


珍妙な鳴き声が舞台袖に響き渡り、鈍い衝撃が襲ってきた。その衝撃に私の首を掴んでいた手が離れて、思わず強かに床に尻餅をつく。
同時に冷たい空気が肺を満たして、思わず咳き込んだ。

「なんだ!?この、変な鳥は…!!」

男の顔の周りでバザバサと飛び回るのは、ハートの鶏冠を持ったノーズバードの姿だ。男は鬱陶しそうに手で払い除ける動作をしているが、ノーズバードも負けじと嘴で応戦する。


「ハートちゃん!?逃げたんじゃなかったの!?」


男が人差し指をピストルの形に見立てて、腕を引いた。何かしらの技を繰り出すつもりだと慌ててハートちゃんの胴体に右腕を回し込んで引き寄せる。

しかし男の指は、私の二の腕とハートちゃんの脇腹付近を僅かに掠めた。


「……ッ!!」


掠めた程度だと言うのに銃で撃たれた時のような鋭い痛みに皮膚を引き裂かれ、血が滴って淡い色の衣装に跳ねた。


守らなきゃ!
ハートちゃんを抱きしめながら力の入らない身体を無理に奮い立たせて男の動向に目を光らせる。
重心が少し左に傾いているから、左足を軸にして攻撃を仕掛けてくるかもしれない。

相手は目に見えない技を持っているから、出だしの動きを見落とすことがないように。
海楼石が身体の自由を奪うこの状態で、攻撃を躱すために周囲に神経を尖らせる。

機材の箱がどこにあるのか。
窓の位置。
舞台袖の分厚いカーテン。
楽屋に繋がる廊下のドアの奥……、あれ?



意識を広く保つと、見知った気配が廊下を早足でかけて来る。
その気配はドアを開くと、掌をパンパンと2度大きく叩いた。空気を震わせた乾いた音は、その場の張り詰めた空気をまた別の色の緊張に染め上げる。



「そこまでにしてもらおうか」


そう響いた"男性"の声が、私が想像した"女性"と違ったことに大きな違和感を感じながらも、その姿と独特の雰囲気に思わず声が上がった。


「サイファーポール……!?」


嘘でしょ……。
いくら政府に逆らう事をしたと言って、まさかこんな早くここに来るはずがない。



いよいよ逃げられなくなってきたと、スーツ姿の人物を前に絶望が思考を一瞬で塗り潰される。なんとかハートちゃんだけは逃さなきゃと、腕の中で痛みに耐えて手負いの鳥をギュッと抱きしめた。


「随分と早い登場だな」
「彼女の身柄を引き渡してもらおうか」


いくらマフィアとは言え、世界政府に楯突く訳にはいかない。チッと舌打ちを隠しもしないで、トレアドールの男は私から目を逸らした。


サイファーポールの男は私に近づき見下ろすが、サングラスをかけたその視線の中身は私にはわからない。
黒いスーツに、黒いサングラスに、黒い帽子。
それらは読み取れる全ての感情を包み込んで、見えなくした。


「手錠の鍵を」
「あいにく、持ち合わせがなくてね」


私の左腕にかけられた海楼石の手錠を手にとり、サイファーポールの男性はトレアドールの男に言うが、つまらない抵抗なのか男は鍵を渡さなかった。
お前たちならなんとかできるんだろ、と嫌味を呟く。


その反抗的な様子に仕方ないと一つため息をつくと、サイファーポールの男は私の腰に手を回す。


「行くぞ」


連行、なんだろうけれどまるでエスコートのような仕草に驚く。
とにかく、抵抗したところでサイファーポールに今は太刀打ちできない。大人しく逃げるタイミングを伺うことにした。

それに、この男からは何故だか薄く薔薇の香りがする。



舞台袖を抜け、楽屋脇の通路を2人で歩いた。
コツコツとヒールが床を鳴らす音だけが2人の間に響いて、胸に抱えるハートちゃんはぐったりしている。


「あの、貴方は……」


払拭しきれないある可能性に、思いつくたった1人の心当たりを胸に男を見上げる。男は人差し指をたててシーッと唇を窄めた。


「入って」


一つの楽屋のドアの前で立ち止まり、男はドアノブを回して私の背中を押した。半ば部屋に押し込めるように入れるとガチャンと鍵を回して錠をする。

帽子を外すと、首元で切りそろえられたアッシュラベンダーの美しい髪が解けて揺れた。
それを顔を左右に軽く振りながらサングラスを外すと、彼はお決まりの悪戯な瞳がウィンクした。


「リュムールさん…!」
「んん……、さて、その手錠が厄介ね。でも、まァ繋がれているのは片手だし、なんとかなるわよ」


リュムールさんが喉を鳴らして咳払いをすると声色が先ほどより一段高くなって、昨日聞いた声と同じになる。
先程は雰囲気もスーツを着た男性にしか見えなかったのだけれど、調子が変わった今、どっちなのか分からない。

この人は醸し出す雰囲気で性別を自在に操っているみたいだった。


"彼女"は床に手をつき軽くノックをする。白い床の色に同化して、わかりにくくなっていた輪のついた金具を指に引っ掛けて持ち上げた。


「さ、行って。"彼が待ってる"」
「彼?」


行けば分かると言いながら顔を上げたリュムールさんは、曇った私の表情を見て、何か言いたげに片方の眉を釣り上げた。
それから、少し怒ったように唇を尖らせると、
私の頬を両手で挟んで叱咤するように言い聞かせる。


「あのね、ショウトちゃん。いくらこういうのがお手の物だと言ったって、私だってお気に入りにしかサービスしてやらないんだからね」


勘違いしないでよね。
そう瞳と瞳を合わせて伝えてくる内容には強い意志がこもっている。

でも、それを今、上手く消化することができない。


「でも、私…リュムールさんに何も、差し上げられてないですし…こんな、ご恩をくださる理由も…」
「私もあなたに魅了された1人よ」


あなたの黒鳥の踊りを見れて良かったわ、にっこりと勇気づけるみたいに微笑んでくれる。
床板が空いて下に降りれるようになった空間に向かって私の背中をポンと押して急かした。


「ありがとう!」


片手にハートちゃんを抱えて床下に続く梯子に手足をかけて降りる前に、リュムールさんに心からのお礼を伝えると、軽く目を見開いて、


「それが一番聞きたかったのよ」


こちらまで嬉しくなるくらいの綺麗な笑みを見せてくれた。

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