突発的 | ナノ


▽ 転生トリップ





私が目を開けたのは距離感の掴めない真っ白な部屋でした。
いや、白かどうかなんてわからない。おかしな部屋でした。
周りを確認してみても何もありません。
ただ、真っ赤に血塗れた服を纏う私だけでした。


どうして血塗れているのかなんてわかりません。
どうして冷静でいられるかなんてわかりません。


多分、きっと、喜びがあったのでしょう。心の片隅にでも。
こんなに客観的でいられるのも、きっと何処かでこの状況を楽しんでいるからです。


「苗字名前、十七歳で女。平凡な家に生まれ家族構成は父母弟。
顔も特に特徴はなく黒髪黒目。学力は中の上、運動能力は上の下。
特にこれといった習い事もしておらず、向上心が薄い。
最近ハマっているものは漫画、アニメ。落第忍者乱太郎、忍たま乱太郎。
ふむ・・・・・とくにこれといった悪さはしてないのに何故?」


どこからか現れた球体。
個人情報をベラベラと喋るそれは異様な雰囲気を醸し出していた。
どこから喋っているのかもわからない。怪しいもの。


しかし名前は直感的に察する。


あぁ、これが


"神"


なのだと。

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