終わり?何言ってるの、始まりだよ。
私たちは許されないままだけどね。
「っ!糞女!」


「な!っあ゛!」


傍から見れば狂気に駆られた天女サマが瀬川雪乃介とともに落ちようとする。
一番近くにいる私も助けようとしてみるのですが、よくあるように手が届かず。
ま、よくありそうな展開どおり瀬川先輩の伸ばす手を
七松先輩が掴み自分のもとに引き寄せる。


ということは、つまり天女サマと一緒に逝く人間がいなくなるってことで
標的は一番近くの私に変えられてしまうわけで。


"計算どおり"


「おい、やめろ!私の後輩に!」


いきなりのことにビックリしているフリして天女サマに引っ張られる。
瀬川先輩の伸ばす手は私が本気で伸ばせば届く距離。


でもね、先輩。いえ、瀬川雪乃さん。








「私、あなたのこと"大嫌い"なんです。


それに私は****を愛しているんですよ」









え・・・?なんていう女を傍目に私と天女サマは落ちていく。
ただそれに何の恐怖の感じないし、このまま落ちても痛みはない。
なぜならもう今、肉体と魂が離別しているから。


****と離れ離れになるからやだなぁ。







<<お前たちは神との約束を破った。故にもう一度やりなおしてもらう>>








え、何それ?私へのプレゼント?
約束・・・あぁ、最後まで傍観主側でいることだったな。
確かに最後裏切ったけど・・・ま、いれるんだからいっか。


思考を纏めると視界は急に変わってしまった。
















「おい、兵助!三郎!雷蔵!勘右衛門!


        次の授業に遅れるぞ!」


「今日も元気だな、竹谷」


「あ、瀬川先輩!おはようございます!」


「おはよう。あ、そうだ聞いたか?」


「・・・?今日何かありましたっけ?」


「転校生が来るらしいよ。朝礼があるってさ」


「転校生ですか・・・仲良くなれたらいいですね!」


「あぁ、そうだな」








「名前ー!早く行こうぜ!」


「んー」








「転校生を紹介するぞ!」














「神野愛子です!よろしくお願いします!」















無限ループ。
なんでか?私たちが許されないから。


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