「作兵衛、好きだよ」
「僕も、先輩すきですよ!」
それ、先輩として・・・。
だよね?俺は本気で好きなのにな。
なぜ、なぜ、なぜ。
なんで、なんで、なんで。
どうして、どうして、どうして。
つ た わ ら な い。
「作兵衛!今日の午後、用事ある?」
「今日は委員会もないし、何もないけど・・・」
「ほんと!?じゃあ、町いこうよ!」
「わかった。じゃあ、正門待ち合わせでいいか?」
「うん!」
いつも、いつも、いつも!・・・目障り。
何が・・・・?俺の作兵衛の隣にいるくのたま。
俺の作兵衛を一人占めして離さない女。
むかつく、ムカツク。
「名前、落ち着けって」
「黙れ、ヤキソバ」
「え・・・名前が反抗期・・・」
「なぁ、八。あの女、何なの?
いつも作兵衛にまとわりつく雌豚だよね?誰?」
「もとに戻ったけど黒い!黒いよ!
・・・・くのたまの三年生じゃなかったけな?」
富松の彼女だったような・・・。八の声は脳内でシャットアウト。
彼女?
あんなやつごときが?俺の作兵衛を汚す気なの?
・・・そうだ。邪魔しないと。
あんな女と一緒にいたら作兵衛が汚れちゃう。
兵助には悪いけど作兵衛のためだから。
友のよしみで許してもらおう。
「食満先輩!」
「どうした?名前」
「今日、委員会してくれませんか!?」
「ん?どうかしたのか?」
「久々知の失敗で火薬庫の側面が破壊されちゃったんです。
さっき見てきたんですけど一人じゃ直せそうもなくて・・・」
「そうか、わかった。名前、皆呼んできてくれるか?」
「はい!」
火薬倉庫、壊させてもらいました。
土井先生すいません。これも作兵衛のためなんです!
「作兵衛、いる?」
「あれ、名前先輩じゃないっすか」
「今日、急だけど委員会やることになったよ。
火薬倉庫が壊れたんだけど、明日には直さないといけないから。
作兵衛、来れる?」
「・・・・はい、いけますよ!」
「わかった。じゃあ用具倉庫へ行ってね。食満先輩が待ってるから」
「わかりました!」
これで、妨害成功。
でも、足りない。どうせ今日限りのことだから意味がない。
どうしよう・・・。
・・・?善法寺先輩と立花先輩だ。
「伊作、頼んでおいた劇薬はできたか?」
「あぁ、あれね。即効性の劇薬だから気をつけて。
任務で使うんだっけ?」
「学園長にお使いを頼まれてな」
「そっか。ケガしないようにね」
「わかっているさ」
・・・・そっか、劇薬作ればいいのか。
あ、でも毒薬のほうが数倍強かったはず。
八に協力してもらうとして・・・
あの女を始末すれば、どうにかなる?
作兵衛に思い、伝わるかな?
「名前・・・・。本気か?」
「当たり前じゃないか。作兵衛のためだったら何でもしてみせる。
それがポリシー」
「ったく・・・。なんもしんねぇからな。俺は。
ばれたら退学、もしくは殺されるかもしれない」
「覚悟してる。っていうか死んでもいいし。
俺は思いが本当に伝わるだけでいいんだよ」
「・・・勝手にしろ」
──思いを伝えるのにお前、邪魔。
お前がいる限り一生伝わらないなんて嫌だから、邪魔しないで?──
「な、なんで・・・?」
「誰かに、殺されてた・・・。誰かわからないくらいになるまで・・・」
「・・・っ。名前先輩、俺・・・どうすれば・・・」
「ほら、泣きやんで?作兵衛にはいっぱいいるでしょ、大切な人。
それに、俺もいるよ?だから大丈夫。その子を思ってあげたらそれでいいんだよ」
「・・・名前先輩・・・」
「なぁ、作兵衛。今言うのは卑怯なんだけどさ。
愛してる」
「え・・・?」
「聞き逃してくれてかまわない。また委員会でね、作兵衛」
俺は男だから・・・仕方ない。言えたし、悔いはない。
好きではなく愛してる。
言えなかったけど、今言えた。
伝わったかどうかわからないけど。
結局、奥底まではきっと届かないんだろう。
それでも、邪魔者が言えなかったから言えた。
やっぱり正解だった。
伝わらない?
そうだね、伝わらない。
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はい、例のごとく意味がわからない文章ですが。
これでもヤンデレを目指したつもり。
違う方向にいきましたが。
この後主人公がどうなったかは皆さんの予想で。
暇があれば、ハッピーとバッド。どっちも書きます。