「へぇ〜。大きいねぇお風呂」


「・・・皆が使いますからね」


「ほら、これです。私特製のシャンプーとリンスです」


「質のいい素材を使ってるね〜。これなら綺麗になるのも
わかるかな〜」


ガラッ


お風呂場の戸が開く音がする。


「三郎、雷蔵。先に入ってるぜ」


そうやって入ってきたのは
やけに髪のボサボサした先輩。


「ねぇ、あれ、誰?」


そう呟いたタカ丸さんを見やると
目が据わっていた。


「生物委員会委員長代理の竹谷八左エ門先輩ですけど・・・
どうかしましたか?」


「許せない。覚悟!」


やけに丁寧な三木エ門の説明に
この人らしからぬ言葉をいったと思ったら
急に竹谷先輩とやらに飛びかかった。


「「タカ丸さん!?」」


「ねぇその髪何なの?毟ってほしいの?」


人が豹変するというのはこのことか、と知る。
とてつもなく黒い表情を浮かべ
笑顔で竹谷先輩の髪を引っ張っている。


「痛い痛い痛い!ギブ!ギブ!」


「・・・タカ丸さんやめてあげてください。
皆ビックリしてますよ」


もちろん喜八郎は完全無視で一人髪を洗っているけど。


「え?あぁ、ごめんね。ちょっと取り乱しちゃった。
あまりにも"ひどい髪の毛"をみたものだから」


「そこ強調しなくても!!というか誰!?」


「四年生に編入してきた斉藤タカ丸だよ〜。
どういう洗い方してるの、ソレ」


「え、石鹸で適当に。あの15歳だけど髪結いだったから
四年生に編入した編入生!」


「あぁ、もう!」


「え?ちょ、おまっ!痛い!引っ張るな!」


竹谷先輩とやらの髪の毛を掴み引っ張っていく
タカ丸さん。どうやら自分が洗おうとしているようだ。
もともと髪結いとのことだから髪の毛に対し
思うところがあるのだろう。


「お、やっぱりあぁなってたか」


「鉢屋先輩」


あぁ、思い出した。二年のときに説明してくれた時
扱いのひどかった竹谷先輩。


「三郎、先にいかないでよ」


鉢屋先輩と同じ顔。
この人は確か・・・


「・・・不破先輩?」


「え、そうだけど・・・」



























確かに同じ顔してる。
でも何か違う。


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