ドドドドドド


普通にはないような物凄いスピードで走ってくる人らしきもの


二人と一人。


「お前らーーー!!!!!」


一人で追いかけている子が雄たけびのような声をあげている。
そんなことは気にしてなさそうな
二人は急にとまる、私たちの目の前で。


「孫兵!そんなとこで何をしているんだ!」


「この人と会話」


前髪が切りそろえられた髪の毛の男の子が
急に喋りだす。もう一人の子はこちらをじっと見ていた。


「ん?うわ!先輩こんにちは!」


「・・・こんにちは」


「ちわーっす」


こちらをみていた一人の子が喋った。
なんか軽そうな挨拶で。


「こらーー!先輩にむかってなんて挨拶してるんだ三之助は!
左門も勝手に走り出すな!」


追ってきていた一人の子がやっと
ここまで辿り着いていた。


真っ赤な珍しい髪の毛をした子で
なんというか親みたいな子だ。
さっきから二人を抑えつけてすみませんと
繰り返している。
伊賀崎君はジュンコとの世界にはいっていた。


「・・・いいよ」


別にそれぐらい。なんて思ってたら


「ひぃっ!」


急に怯えだした。頭を抱え何やら呟いている。


「また始まった。あ、気にしなくていいっすよ。
いつものことなんで」


「・・・そう。なんで走ってた?」


「作兵衛の所にいこうとしたら
作兵衛の所にたどりつけなくて!むしろ作兵衛が逃げて行くんです!」


あぁ・・・この子時葉零がいってた
迷子の子か。


「・・・神崎君と次屋君」


「なんで名前知ってるんですか?」


「・・・時葉に教えてもらった」


「零にっすか。どうりで」


「・・・あれが富松君?」


「うん。あれが富松作兵衛!私は神崎左門!」


「次屋三之助」


元気なのが神崎。逆にやる気のなさそうなのが次屋。
ブツブツいってんのが富松か・・・


指折りしながら確認をしていると
またもや声が・・・


カズマーーーー!!!!












今年の一年は叫びたがるようだ。


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