妄想 | ナノ


:: やきもち2




「ぷは〜…疲れましたあ…」
「そりゃこんな時間まで
遊べばなあ…」
「お風呂入ります…」
「おー早く入っちまえ」
「いってきまーす」
 
「…ったく、鞄置きっぱなしっお。」
置きっぱなしの侑季の鞄を
持ち上げるとひらり、と
四角い紙が落ちてきた。
「…?プリクラか」
どうせ癒呑ちゃんと
撮ったんだろうとそれを
拾い上げる
「…………」
確かに侑季と癒呑ちゃんだ。
でも2人だけじゃない。
「おと、こ」
見たことが無い男2人も
一緒に写っていた。
浮気じゃないのは解る。
自分で言うのもアレだが
侑季は確実に俺に惚れてるから。
と、いうか顔が近い。
侑季がプリクラや写真を
撮られる時に相手と顔を
近付ける癖があるのは
知ってはいたが、
「近い。」
イライラする。
俺の知らない所で
俺の知らない学校での侑季が
知らない野郎に笑い声や笑顔を
見せてるなんて。
考えただけでも腹が立つ。
 
「ただいまでーす!…悠一さん??」
後ろから侑季の声。
でも俺は振り向けずにいた。
「ゆーいちさんっ!」
と後ろから柔らかな身体が
のしかかる。
「悠一さんっ」
侑季は俺の名前を言うのが
幸せらしく、俺の名前を
連呼しながら顔と顔を
擦り寄せてきた。
「侑季、」
「何見てるんで…ってきゃああ!!」
プリクラを見た瞬間侑季は
俺の手からプリクラを
引ったくり、俺の背中から
離れていった。
 
「そ、の男って」
「違うんですよ!!?」
「侑季、」
「確かにちょっと撮りたいな
とか思ってたからつい
撮っちゃいましたけど!
ただの後輩なんですよ!!?」
 
前者は多分本音であろう。

「悠一さん…」
俺が黙っているので
怒っていると思ったらしく
侑季は瞳を潤ませながら
上目遣いで俺を見る。
「(エロい…)怒ってないから。」
「ホント、ですか?」
「あぁ。」
だって俺愛されてるし、
「え、へへ…良かったですっ」
「!!」
いや、もしかしたら俺の方が
「悠一さん大好き!」
「…俺は愛してる。」
侑季に夢中なのかも、な。
 

(今度侑季の学校行くから。)
(へ?なんでですか??)
(…虫退治)
(やだなあ。侑季なんかより
癒呑の方が大変に決まってる
じゃないですか!!)
((自覚してくれ…))
 
 
――――――――――――
 
男の子後輩2人と
プリクラを撮ったので( ^q^ )
悠一さんに嫉妬されたい。
 
 



20110628/16:22


mae :: tsugi


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