彼の瞳は蒼かった。


とても素敵な男性が、いきなりなまえの前に現れまして。かと言ってその男性とは初対面でありまして、
呆気にとられてしまっているなまえ、
『えっと、あ、あの…』
それとは関係なく、男性は平然となまえの前に歩いてきて、なまえと向き合い すとんと静かに座る。
「ごめんねぇ、驚かせちゃった…よね?」
なまえの顔を除きこんでくるきれいな顔。そんな顔を見るとなまえは少し恥ずかしくなった。
「別にこの押し入れに住んでる訳じゃないから、安心して?」
『…』
「けど色々とあってね…。
まあレディーの部屋にいきなり上がり込んでしまったわけだし、今度一緒にお茶でもどう?」
いきなりの話の飛躍。
『えっ』
こんな素敵な人とお茶できるなんて…!と思う一方、外へ出る恐怖心との葛藤。
「あ、そうそう名前言って無かったよね、」
とてもお話好きらしい。一人で勝手に話を進める。
「僕は良太郎。よろしくね」
にっこり微笑み、顔がまた近付く。
男性もとい良太郎との顔の距離の近さに余計緊張する。
『えっと、わたしは…、なまえ』

母以外の人と話をするのが久々だったので、なんだか嬉しかった。

 

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