桂もひどく高杉を求める。
高杉とはじめて体を重ねて、恥ずかしくて、でも今まで銀時とあったことをこのときだけは忘れられそうな気がして、強くしがみつく。

「こんなに身体に傷付けて…」

高杉は悲しそうに桂の傷付いた白い肌を見つめ、傷に優しくキスをする。

嗚呼、銀時を理由に俺は逃げてしまった。
悪くはないのに、銀時を悪者にしてしまった。
銀時を大切にしたいのに、裏切るようなことをしてしまった。

もう、桂は溺れるしかなかった。
そして

自分とは思えないほど高杉を求め、喘ぐ。


これをきっかけに忘れるために…


***
中途半端なやつだと思う。でも今の自分では銀時を支えられない。

とある暖かな昼下がり、桂は意を決して銀時に別れを告げた。そして高杉と行為をしたことも隠さず話した。
銀時は嫌な顔せずに、「そうか」と呟いた。謝らなければいけないのは自分の方なのに銀時はずっと桂に謝っていた。

「もう、謝らないでくれ」
いつもなら気軽に撫でていた柔らかな髪も今では触って良いのか躊躇いしか生まれない。

きっと、銀時は恨むだろう。中途半端なこの俺を。
でも、これ以上高杉も銀時も、自分自身も傷付けたくなかった。
だから、これでやっと三人の関係を断ち切った。


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