新八は軽く銀時にキスをする。

震えた唇を銀時からゆっくりと離す。
銀時は悪戯気に微笑した。
「なに?ぱっつあん…、こんな事したかったの…?」

すると顔を真っ赤にして目を逸らす。
「ち、違います…っ!!ただ…、桂さんならこうするのかなぁって思って…っ」
一生懸命頑張っている新八。
でも銀時は少し不安になった。
「ぱっつあんは、好きじゃない相手とでもこんなことすんの?」

こんなこときけるのは今しかないだろう。
すると、新八は逸らした目を戻し、銀時を真っ直ぐ見詰める。

「しませんッ…!銀さんだからしたんですっ」

真っ赤になった顔、目がうるんでいる。そんなぎこちない新八は可愛い。愛おしい。

少しだけでも、甘えていたい。

「そんなこと言って良いのか?俺ァ、調子乗るぞ?」
「いいです」
「そんなこと言ったら、また殴るかも知れねェぞ?」
「大丈夫です」
確認を取るが、新八は切なげに微笑んで優しく返してくる。

「てめェを傷つけるかもしれねェぞ?」

「大丈夫です。」
「…」
「銀さんだから、大丈夫です」

頑張って言っている、何かを必死で伝えようとしている新八に心を打たれる。

そして、目にたまった涙を一筋落とすと、それとともに銀時の理性も崩れて行った。


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