新八はゆっくりと息を吸うと、神楽の話や、新選組のはなし、最近妙へのストーカーがしつこくなってきた近藤の話をしてくれた。

そして、尋ねる「銀さんの方はどうですか?」
悪気はない抑えげな笑顔。その笑顔が羨ましくて、銀時は傍に置いておきたいと思った。
けど、きっとまた桂の時の様なことになってしまうと、その気持ちを抑えた。

「ヅラと別れた…、というか…、捨てられた。」
捨てられた、というか捨てられるようなことをしたのは銀時の方だが、少し新八を困らせたかったのだ。

「銀さん…」

銀時は静かに立ち上がり、新八の隣に腰を下ろす。隣に座った時わずかだが新八はビクりとさせた。

「なァ、ぱっつあんよォ…」
優しい新八に銀時は少しあまえてみたかった。

「俺ァ、…辛ェよ…」

静かに新八は銀時を抱き締める。
「僕には、桂さんのような事は出来ません…。桂さんみたいに強くないですから」
抱き締めながらもつぶやく。

「…けど、僕。 銀さんの役に立ちたいです」

新八は少し腕に力を込める。 銀時は不意にそう言われたことに嬉しくてクスリと笑う。

「僕にだって出来ること…、ありますよね?」
控えめに尋ねる。そんな新八の背中に腕を回し、抱き締めあう。

「あァ…、」






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