summer nice day!

 海に来るなんて何年ぶりだろうか。幸い今日の天気は晴天。空の青色を映した海は、見事なまでのマリンブルー。こういう自然を感じていると、ほんの一時…アラガミの脅威を忘れる。
「よーしっ!今日は遊ぶわよー!!」
 辛気臭いのは止めだ。今日は折角第一部隊の皆遊びに来たのだから、今は思いっきり遊ぶことにしよう。
 相棒である神機を砂浜に突き刺すと、ヤマトはザバザバ水を掻き分けながら海へ入っていく。
「待って下さいよヤマト!準備運動はちゃんとしないと足つりますよー!」
 もう!っと可愛らしく頬を膨らませながら怒るアリサ。真面目に準備運動を促す彼女を尻目に、コウタも水着に着替えるや否や海へと猛ダッシュして行く。大きく水飛沫を上げながら、入っていく姿はヤマトと同様子どもみたいだ。
「ああもうコウタまで!」
「アリサー早く来なさいよー!」
「冷たくって気持ち良いぞー!」
「隙ありっ!!」
 コウタの顔面目掛けヤマトは海水を掛ける。
「ぶあっ!?やったなー!」
 これを皮切りにヤマトとコウタの水の掛け合いが始まる。端からみれば、恋人同士が仲睦まじくしている様だ。しかしその様子を吹き飛ばすように、二人の水の掛け合いは凄まじいものがある。
「まるでガキだな。」
「そういうソーマも混ざりたくて仕方無いんじゃないですか?」
 準備運動を終えたアリサはにんまりとソーマを見ていた。図星なのかどうかは分からないが、プイッとそっぽを向くソーマ。
「私達も行きましょうかソーマ。」
「俺は良い。」
「二人共何してんの、日が暮れちゃうわよ?」
 水の掛け合いは一時休戦したのか、ヤマトが一度砂浜に上がって来た。
「…なによ?」
「…別に。」
「ソーマ…ドン引きです…。」
「見てない。」
「見てるじゃないですか!」
 なにが…とは敢えて伏せて置こう。彼だって健全な男子だ。
「おぉーい!!早く来いよー!」
「さぁ遊びましょうアリサ、ソーマ!」
「はい!」
「…あぁ。」
 もう少しだけ、夏が続いたら良いと思った。


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