インタレスト

 今回のサバイバルミッション支援役には高峰サツキが同行することになった。アキラから同行依頼を出されたからというのは勿論、新生ブラッド隊となってからのブラッドの皆の取材をしたかったから……というのが一番の理由であったりする。
「じゃあサツキさん、お留守番お願いね。」
「はーい気をつけて行ってきて下さいねー。」
「…また戦闘区域ギリギリで撮影しないでくれよ?」
「あらやだギルさんってば!そんなことしませんよ、まだ。」
 最後の"まだ"という言葉に肩を落とすギルに、アキラは苦笑いを浮かべ、リヴィはイマイチサツキという人を理解してないらしく首を傾げるのだった
 任務に出撃するブラッド隊を見送ると、サツキは特集記事の下書きを始める。平行してインタビューの内容も大まかに決めておく。アキラは兎も角、ギルと新しく入隊したリヴィからコメントを取れるか微妙な所であるが、要人から上手くコメントを引き出すのがジャーナリストの腕の魅せどころである。
 ノートパソコンに打ち込まれていく言葉。一人だけのベースキャンプだとキーボードを叩く音が良く響く。その音を心地好く思いながらサツキはキーボードを叩く。
 やがて第一フェイズの討伐任務を負えたブラッド隊が帰還してきた。支援任務もそつなくこなし、いよいよインタビューにいこうかとパイプ椅子に座った時だった。
 三人が三人共に椅子に座ったまま器用に眠っていたのだ。
「…あ、アキラさーん?ギルさん?リヴィさーん?……。」
 恐る恐る声を掛けてみるものの、誰一人として起きる気配は無い。
 仕方無いことだ。神機使いは常に死と隣り合わせ。ましてやブラッド隊として感応種討伐に優先的にアサインされ、過酷な戦いに身を置いている彼女達に安らげる時間は少ない。
 サツキはマイクの電源を切ると他の取材機材も片付けた。備品の中から毛布を三枚取り出しアキラ達に掛けていく。
 取材はまた後日、日を改めてさせて貰おう。次の作戦開始時間までサツキはノートパソコンを開き打ち掛けの記事を修正していくのだった。



鯖での実録(笑)
アキラとギルとリヴィちゃんが寝てる中、サツキさんがひたすらノートパソコンを叩いていました。本当はソーマもいたんですが今回は割愛。


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