拍手お礼小説2「しりとり」(河合と村上/全文会話)


拍手お礼小説
村上と河合のしりとり(全文会話)

「河合、しりとりしようぜ」

「急に何だよ別にいいけど。じゃあしりとりの"り"」

「リレンザ…またはリネンザ」

「一発目からマイナーだなそこリスとかで良いだろ!」

「いや、インフルエンザがこっそり流行ってるらしいからな。これ今年はまだ良い方だけどさ、ひどい時なんか学園中がマスクした奴で埋め尽くされて一種のマスクパーティーみたいになっちゃうんだぜ。売店もスーパーもマスクが常に売り切れ状態で大変になるんだからお前。とにかく、インフルエンザにかかっても未成年はタミフルを処方してもらえないから俺達はリレンザでインフルエンザと戦う事になるんだぞって事をお前にちゃんと理解させたくて俺はリスを諦めてリレンザっつったわけ。わかる?はい、次お前"ザ"」

「説明長ぇよ!わかったよもうめんどくさいなあ…ざ…ざ…ざっこくま"い"」

「インフルエン"ザ"」

「お前そっから離れろよ!!!そんでまた"ザ"!?」

「インフルエンザは感染したらしんどいぞ。俺の場合40度近い熱が出て、体中を鈍器で殴られ続けるような痛みに加えて、頭痛、腹痛、心の痛み、ありとあらゆる苦痛を一度に経験することになった。あの時はさすがに死ぬかと思ったね、マジで痛くて立ち上がることすら出来なかったんだから。眠っていても何をしてても痛いんだぜ、参ったよ、あれは参った」

「ざけんな!面倒くさいしマジでどうでもいい!いっそ死んでくれよ!」

「…予防接種」

「ちが、いまのはしりとりじゃな…」

「そう、大切なのは予防接種だ。インフルエンザにかかってからじゃ遅いんだ。注射は苦手な人も多いかもしれないが、一瞬の痛みであの悪夢を避けられると思えば安い物だと俺は思うね。そして予防接種を受ける事は自分を守るだけでなく、周囲の人間のインフルエンザ感染経路を少なくとも一つ減らせるという事でもある。という事は、予防接種を受けるという事はマナーでもあるんだ。まあ、それでも防げない事もある。そう、新型だ」

「ちょ……村上……」

「新型ウイルスにはとにかく気をつけろ。こうなったら、まずは健康管理が第一だ。三食きちんとバランスの取れた物を食べ、睡眠もしっかり取る。程よく運動する事も大切だ。外から帰って来た際の手洗い、うがいは絶対に欠かさない事。とにかくきちんとした生活を送ることが、免疫を高める最大のポイントだ。皆、わかったかな?」


「………………」

「え?予防接種も受けた、マスクもしている、健康管理も怠っていない、それなのに新型に感染してしまった場合、やりきれない気持ちになる上に予防接種の代金が勿体ないだって?ほんっとケチだな河合は。まあ、結局何したって感染する時は感染するわけだし、逆に言えば何もしなくたって感染しない時は感染しないわけだから、それなら感染しない方に賭けて何もしないのも一つの手かもな。もし感染したとしても何もしてなかったなら諦めも着くしな。…ったく、わかったよ。そこまで言うなら俺も今年は予防接種受けねえよ。河合、一緒に頑張ろうぜ?打ち勝とうぜ、ウイルスにさ…」


「……俺、予防接種受けるわ。」


皆もレッツ予防接種!
インフルエンザにはお気をつけ下さい。


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