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「あの、えっと、僕も一緒に食べていい?」

ちょっと緊張した面持ちの小澤君。俺は持参の弁当を開きながらいいよと答え、村上を見る。

そしたら村上はヤキソバパンを喉に詰まらせて思いっ切りむせている所だった。

ああ、そういえば村上は以前から小澤君の事を可愛い可愛いと言ってたっけか。
更に今日は寝坊だかで二限目辺りに登校して来ただけでなく、今までぐっすり居眠りをしていたため俺と小澤君が友達になった事を知らないのだ。
これはちょっと面白い事になった、と俺はこっそりニヤニヤ。
…ちなみに、高等部からの編入生で情報に疎い俺に、色んな事を吹き込んでくれたのは村上である。

「村上君大丈夫!?」

村上は暫く俯いたままむせていたが、小澤君が焦って声をかけると、ゴホンッ!と一度仕切なおすように咳をした後、親指をグッと立ててキメ顔と思われる表情で顔を上げた。

「俺なら大丈夫。これくらいじゃ死なねぇからさ…」
「村上鼻からヤキソバ出てんぞ」
「本当だ!村上君鼻からヤキソバ出てるよ!」
「誰か俺を殺してくれ…」

…とにかく、小澤君も一緒に飯を食う事になり、三人仲良く机を囲んだ。


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