(大丈夫じゃない)


「はあ…疲れた…」

自室のベッドにどさりと寝転ぶ。

ご乱心の親衛隊長を見捨てて逃げてきた俺は、重い身体を引きずって自分の部屋に戻ってすぐにシャワーを浴び、今に至っている。

時計を見るともうすぐ今日の授業が終わる時間だ。
初めて授業をサボってしまった…そらまあ休んだ事はあるけども無断欠席は初めてだ…
いや、ていうかそんな事より俺はほんとにどうなってしまうんだろうか。
俺の高校生活はストーカーに悩まされた挙げ句、あだ名はうじ虫キングで確定…?うわああああマジでどえらい事になったじゃねーか!くそ!あんな変態のせいでええええ!!…いや落ち着け…人生単位で見たらこんなの一瞬の出来事じゃないか大丈夫だ俺落ち着け…大丈夫大丈夫いや大丈夫なわけあるか落ち着いてる場合かアホか!人生単位で見ても高校生活がうじ虫キングだったとか嫌すぎるわ!

親衛隊長も何か色々血迷ってる感じだったし、まじでもうどうすりゃいいのかわからない…
こんなに悩むくらいなら俺はいっそ貝になりたい…なんて、現実逃避をしていた時、机の上に置きっぱなしだった携帯電話からメールの着信音が鳴った。

そういえば昨日から色々ありすぎて、全然携帯触ってなかったなあ…。
携帯を確認してみると、新着メールは村上からだった

ーーーーーー

送信者:村上
件名:大丈夫か?

ー本文ー

お前なんか色々すごかったぞ!
てか生きてる?いける?いまどこ?
てかさ何かごめんな
とりあえず河合の荷物俺が持って帰るから!
あと下駄箱の事風紀に言っといたし!
あと成瀬先輩にお前のアドレス教えろって言われたから教えた。
あの人情熱的だよなwごめんなp(^^)q

ーーーーー


………は?


と思った次の瞬間、携帯が新着メールを受信した。


ーーーーー

送信者:shine..oh..shine..le0.sou1@coromo…
件名:僕の君へ

ー本文ー

僕だよ(大丈夫、愛してる)

ーーーーー

ああああ成瀬だ!村上のクソが!クソ村上が!
え、ええええ…てかもう、何でだよ…なんで俺の人生どんどん悪化していくんだよ!
大丈夫じゃねぇわ馬鹿が!()の使い方が詩人すぎるわ気持ち悪い!
てか、ちょっと待てアドレスおかしくね?
なんだよシャインて…
光ってるってか?輝いてるって言いたいのか?
それともシネってか?こっちの台詞だわshine!
あとoh..って何だよ感嘆を表してんのか?アドレスでこんだけナルシスト発揮出来るってもはや才能だろこれすげぇムカつくよ…


ってか…sou1って…まさか俺の名前…?


「うおおおおおおこれ以上好き勝手されてたまるかぁあああ!!!」

絶叫しながら、俺は怒涛の如く返信メールを打ちはじめた。


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