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「な、何してるの!?二人ってまさか…!?」
明らかに距離感がおかしい俺とのろい君を見て、何を勘違いしたのか全裸の小澤君が驚いたように声を上げる。ちょ、その勘違いはマジで止めて欲しいのと、服を着てくれお願いだから!
「…霊視の最中は静かにしろ」
全裸についてツッコミを入れる事はせず、のろい君がイライラとしながら小澤君に言う。
…だから霊視って何だよ!
「あ、霊視か!ごめん勘違いしちゃって…!」
え、えええ納得しちゃった…いや勘違いされなくて助かったけどとりあえず服を…!
「お、小澤君とにかく服を着ようよ」
「え?…わっ!わわわわっ僕ってば裸だっ!見ないでっ、わあああ恥ずかしいっ」
俺に言われてやっと自分が全裸だった事に気付いたらしい小澤君が、恥ずかしそうに自分の顔を隠す。…いや恥ずかしいのは解るけどまずはチン○を隠せよ!
「いやいや小澤君、大事な所がまる見えだから…」
「あ、そっか!ごめん!」
そう言って小澤君は慌てて両手で自分の乳首を隠す
…ってえええそこじゃねえよ!
男が全裸見られて真っ先に隠すのはそこじゃねえよ!!
「…そこじゃないだろう」
痺れを切らしたのろい君が、うんざりとした表情で言った。
そ、そうだもっと言ってやってくれのろい君…!
小澤君にビシッと言えるのは君しか居ないんだ…!
「ええっ?ここじゃないの!?」
うろたえる小澤君に、のろい君は大きなため息をしてから、
「…ひざ小僧がまる見えだろう」
ちょっええええひざ小僧!?
そこはもっと違うだろ!まだ乳首の方が正解だろそれ!
「あっそっかぁ!ほんとだ、僕の小僧がまる見えだったね!」
あああ納得しちゃったよっつーか僕の小僧って何だよ俺の息子みたいに言うなよ息子を隠せよ!
ああああもうどうでもいいから
「服を着ろぉおお!!!!」
…必死でひざ小僧を隠そうとしている小澤君に、俺は初めて怒鳴ったのだった。
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