其ノ壱
ふと気が付いたのです。
隣で笑う貴女や、僕を愛して僕が愛している人たちが、今すぐにでも居亡くなってしまう現実に。
温かくふっくらと臼桃色した貴女の頬が、冷たい土色になること。
僕より大きく、僕を抱き締めてくれた母があまりにもか細く、頼りなくなってそう遠くない未来、骨になること。
誰もが皆、いずれは骨と灰になること。
気づいてしまえばもう、愛することが恐怖になっていたのです。
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mokuji
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