女装少年。
罰ゲーム(前半戦)

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亮と俺とは親同士が親友で、物心がついた頃には一緒に遊んでいた。
遊んでいたというよりは遊ばされていて、俺らが遊んでる間に親たちは世間話に花を咲かせていたっけ。

家も近所で、頻繁に行き来していて、今では、俺たち子供をほったらかして二組で旅行に出掛けるくらいに仲も良い。
確か、週末は連休も使って、どこかに旅行に出掛けるとか言ってた気がするんだけど。

やばっ。親は留守かよ。

しかも、俺たちは一人っ子同士で兄弟もいない。
親の留守中は、いつもは亮が食事の用意をしてくれているけど、もしかして、作れとかなんとか命令されるんだろうか。

よくよく考えれば、ものすごーく、恐ろしい罰ゲームなんですけどこれ。

王様の命令をなんでも聞かなきゃいけない王様ゲームを一日、続けるようなものだ。
しかも、ずーっと亮が王様の。


「わっちゃー、何をやらされるんだろ」

それでも、この時はまだ軽く考えていた。
食事の用意をしたり、風呂の用意をしたり、それからパシリのようなことをしたりとか。


その考えが甘かったことに気付くのは、罰ゲーム決行の日。

いま考えれば、そんなのんきな自分が恨めしいよ……。


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