女装少年。
暗闇プレイ

(2/8)

かく言う俺も、そんな単純な生き物の端くれで、穴に挿れることしか考えていなかった。
だから、挿れられることは全くの想定外で、相手が亮じゃなきゃ断固拒否していたと思う。

俺も男の端くれで、いつかは童貞を捨てたいって、そうは思うけど。
このまま亮と恋人同士として付き合って行くとするなら、それは無理だということに今更ながら気がついた。

「なあ、遥ってば」
「うざい」

生まれながらの棒を持ってる人間として、それを穴に挿れたくなるのは当たり前の欲求だ。
だけど、相手が亮しかいないんだから亮の後ろに…というわけにはいかない。

なにしろ、亮がアンアン喘ぐ声なんか聞きたくもないし、想像もできないし、やっぱりそっちの対象には考えられなかった。

ってことは……。

「…俺って一生、童貞なんかな」

思わず本音が漏れた。
聞こえなかったふりをしてくれたらいいのに、

「やっぱ挿れたい?」

少しおちゃらけながら、

「いつでも貸してやるよ」

なんて亮は笑うけど。
やっぱ複雑。いろいろと。

腰に張り付いてくる亮の体温を感じながら、俺は体の力を抜いた。




「……あ、んっ」

自分の中に亮の存在を感じながら、シーツを掴んで声を押し殺す。

「こら。シーツ噛むの禁止」

思わず噛み締めたシーツを奪われ、羞恥と快感に体が震えた。

「…やっ。そんな動いちゃ、んんっっ」

初めてやった時が女装だったからか、

「ヘンになるっ、からぁ……、あんんっっ」

行為の最中に、女言葉を使うのが癖になってしまった。
恥ずかしいけど、女言葉を使うと堪らなく感じてしまう。

「ね、遥ちゃん。おまんこ気持ちいい?」
「やあ……、っっ、んんっ」

そんな言葉で虐められるたび亮のモノをきゅんきゅん締め付けている俺のそこは、亮の言うように、女性器そのものなのかも知れない。

「……はあ、っ」
「んんっ」

何度も中を擦られて、亮のモノの尖端が一番、感じるところを執拗に小突いてくる。

「やあっ、亮っ。気持ちい……、いくっ」

一度、ぬるりと抜け落ちた亮のモノにずどんと勢いよく最奥を突かれて、

「〜〜〜〜っっ」

俺は声も出さずにイッてしまった。


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