女装少年。
罰ゲーム(後半戦)

(16/16)

「ね。苦しい?抜く?」

正直、苦しいなんて生やさしいものじゃなかった。
俺のと同じものとは思えない亮のモノが圧倒的な質量を伴って、俺のバージンのそこを襲って息をすることもできない。

「ぬ、抜くな。大丈夫……」
「じゃ、動いてもいい?」
「ばっ……、ああっっ!」

動くなと言おうとした瞬間に中を擦り上げられて、思わず声をあげてしまった。

「うわ、きつ。けど気持ちい……」

ぬぷぬぷと音がしそうなぐらいにゆっくりと中を掻き混ぜて、亮は気持ち良さげに眉根を寄せる。

「……あっ、あっ、ああっ、んんっ!」

亮の腰の動きに合わせて、自然とそんなやらしい声が漏れた。
自分のそんな恥ずかしい声は聞きたくないし、それ以前に、自然と漏れる声を抑えられない。


亮は後ろから俺の腰をしっかりと抱え込み、最初は執拗なぐらいにゆっくりと、やがてがつがつと体内を激しく刳ってくる。
壁からずり落ちた俺は水洗の水を貯めておくタンクにしっかりと掴まって、崩れ落ちる体をなんとか支えた。


「はあー、いいよ。遥。マジ最高」

はあはあ激しく息を吐きながら、亮は、躾のなっていない飼い犬のように腰を振る。
がくがくと震える膝がもう限界で、

「…おっと」

亮がしっかりと抱え直してくれなかったら、間違いなく汚い地面にへたり込んでしまっただろう。

「なあ、遥。気持ちいい?」

そんな恥ずかしいことを俺に聞かないで欲しい。
それなら、まだ女扱いされる方がマシだ。

亮に聞かれたように、俺は初めてなのに気が狂いそうになるほど気持ち良かった。
自然と揺れてしまう腰を自分でも抑え切れないぐらいに。



そうこうしてるうちに亮がコンドームの中でイッて、全てが終わったのが閉園間近。
亮が用意していたタオルで体の汚れをきれいに拭い、ローションや俺の精液で滑るサンダルは、亮に洗ってもらって帰る準備を済ませた。

恐る恐る個室から出てみると、幸い誰もいなかった。
亮に隠れるように男子トイレを出て、何食わぬ顔をして遊園地を出て終電に乗る。



結局、亮から改めて付き合ってくれと告白されたのは次の日で、後日、その理由を聞くと、罰ゲームの罰みたいになるのが嫌だったと言われた。
家に帰り着いた時には日付が変わってしまっていたけど、制限時間の24時間はもう少しあると亮に押し切られてベッドの上でもう一度した。


順番も何もかもがめちゃくちゃなような気もしないでもないけど、俺も亮のことが本当に好きだと確認できたし、結果オーライなのかもな。

執拗に構ってくれとばかりにくっついてくる、うざい亮を引きはがしながら、さっきから鳴りっぱなしの亮の携帯電話に手を伸ばす。


液晶画面のメール送信者名は『姫』。
可愛い共犯者を思って溜め息を一つ。




もしかして、亮は協力者でもある彼女に事の顛末を全て話すんだろうか。

亮と付き合っていくとなると、これからも心配の種は尽きないわけで。






ピーッ、
後半戦&試合終了ー。

ありがとうございました。
あとがき

2011/06/07/完結


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