女装少年。
罰ゲーム(後半戦)

(8/16)

電車の中と同じように亮に手を引かれ、順路の途中の人目がつかない場所に連れ込まれた。
裏方と順路との間の仕掛けのネタバレがわかるような場所で、壁には、恐らくはお化けの通用口だろうドアがある。

「――っっ、んんっ」

電車の中での行為と同じように壁に強く押し付けられ、そのまま激しくキスされた。
ごりごり押し付けてくる亮の下半身も俺のと同じで、電車の行為を思い出して、体中の熱がそこに集まって来てるのがわかる。


怖いわ、恥ずかしいわ、気が気じゃないわで集中できない俺をよそに、亮は再び器用に俺が着ている薄手のカーディガンを脱がして、ワンピの肩紐を片方だけ下ろした。
剥き出しになった首にキスされて、その唇が肩から指先へとゆっくり下りてくる。

「――っっ、ばっ」

不吉な予感に思わず口を開いて、また閉じた。
指先にキスした亮は地面に膝を着いてしゃがんで、ワンピの裾をおもむろに掴む。
不吉な予感は的中してしまい、亮がワンピのスカートの中に頭を突っ込んできた。



そこは仕掛けがある場所と場所とのちょうど中間にあたる地点で、人目にはつかないはずの場所だった。
調子に乗った亮は行為をエスカレートさせて、完全に俺の動きを封じ込める。

「…ばっ、やめっ。変態っ」

腕を思い切り突っ張って潜り込んできた頭をどかそうとしたが、亮は俺の腰をしっかり掴み、ぐいぐい顔を押し付けてきた。
すんすんとにおいを嗅ぐように顔を近づけてくるその気配に、その場所が甘く疼く。


やばいやばいやばい。

はあはあと荒い亮の吐息がそこに当たるたび、その吐息にさえどうしようもなく感じてしまう。
スカートの中は真っ暗だろうけど、亮の目の前にあるのは上を向いた尖端が布地からはみ出した、女物の下着をつけた俺のそこ。

自分ではわからないけど、もしかしたら尖端から先走りが……、なんて恥ずかしい状態かも。
とにかく興奮しすぎた俺も我を忘れて、表向きには腰を引きながらも亮が繰り出す次の行動を待つ。


誰かに見られるかも知れないという心配と、それでも気持ちよくなりたいという気持ちが交差する。

「…やっ、ん」

亮の唇がそこに強く押し付けられた瞬間、

「ぎ、ぎゃーっっ!」

俺は思わず悲鳴を上げてしまった。


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