恋人ぷれい
何度も何度もキスをして

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「……………」

やっべえ。めちゃ可愛いんですけど。

泉は泉のあまりの可愛さに身もだえている俺の顔を俺の体の下から覗き込んできて、

「…壱人?」

怪訝そうな顔をした。
ちょっと小首を傾げるようなその仕種がまた、泉らしくてめちゃくちゃ萌えるんですけど。

耳に熱い吐息を吹き掛けるように、

「もちろん全力で優しくするし、全力で……」

続けて、気持ち良くしてやる…とできるだけ甘い、優しい声で囁くように言ってやると、また泉の体がびくりと跳ねた。



いつも泉が使っているシャンプーのにおいがするし、なんつうかもう堪んねえ。
家族で使ってるらしいシャンプーは男専用のそれとは違って、甘ったるい香りが鼻孔をくすぐってくる。

泉のやつ、さっきからまた小さくカタカタ震えてるし。
その震えをさりげなく抑えるように、泉の手を恋人つなぎにきつく握った。


「泉」

何度も何度も名前を呼びながら、何度も何度も唇に触れるだけのキスをする。
そうしてやるとゆっくりとだけど、泉の体から力が抜けてくるのがわかる。

「泉。可愛い」
「なっ……、あっ」

愛しさが募って、真っ赤になっている耳たぶを軽く甘噛みしながら言ってみる。
さらに赤みが増してくる柔らかなそれを唇で弄ぶように悪戯してやるとまた、泉の体が小さく震えた。

「泉。ちょっと腕上げるぞ」
「え」

泉の腕をそっと上げて、泉が着ているTシャツを一気に脱がす。
その素早さと手慣れた感じをどう思ったのか、泉は呆気にとられた顔で俺のことを見てくる。

俺が手慣れてるのは泉もよく知ってるし、隠す必要もない。
だからか、泉のその様子に男としての尊敬、つか。なんちゅーか、そんな感じが見て取れたから思わず笑ってしまった。


こうして泉を抱いてみて、改めて、泉が自分と同じ男だということを実感した。
なのに、このぺったんこで薄い胸とか、その胸にある女のより小粒のぽっちりとか。
それが女のそれより可愛く見えて仕方がない。


なのに、泉のやつ。
こうやって素肌で抱き合ってるのに、なんか別のこと考えてるし。

「こら、泉。集中しろ」

ちょっとだけ意地悪をしてそう言って、俺は泉の胸の尖りに唇を寄せた。


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