恋人ぷれい
はじめてづくしのエトセトラ

(13/19)

動いた瞬間、思わず声が出た。
ほんと一瞬なんだけど、ものすごいのがキた。

「〜〜〜っっ」

俺の感じ方に壱人は、一瞬、びくりと反応したけど、

「…もしかして、気持ちいい場所に当たった?」
「――っっ」

気を取り直して、そんなことを聞いてくる。
壱人は、女の子相手だと経験はあっても、男は俺が初めてのはずだ。

「そっか。ここが前立腺か」
「――ひっ!」

どうやら、それ系の雑誌かなんかで勉強してきたであろう壱人はそう言って、その場所を指の腹の部分で撫でるように執拗に擦ってきた。



「やっぱ女とは違うのな」

そう言う壱人は楽しそうに笑って、そこばかりを執拗に責めて来る。

「やっ……、やめ、っ!」

俺はなんとか身をよじりながらそう言うけど、当然のように壱人は、やめろと言ってもやめてはくれない。
ローションをたっぷり使っているからか、俺のそこからぶちゅぶちゅと酷い音がする。

その音が静かになると、

「ひあっ!」

容器の尖端をそこに突き立てて、容器を握り潰しながら、中身をもう一度、注入された。
ぶちゅうと擬音が出そうなくらいにたっぷりと注がれて、多分、そのお蔭で痛みも軽減されてるんだろうけど。

「なあ、泉。わかるか。おまえのここ、トロトロでまるで女みたいだぞ」

突っ込んだら気持ちいいんだろうなとそう言われて、

「…あっ!」

思わず体がびくりと跳ねる。


俺が痛くないように念入りにやってくれてるんだろうけど、壱人はもう、ローションを一本、使い切ってしまった。
さっきまで感じていた圧迫感や違和感、排出感もなくなって、今はただ、ただただ気持ちが良くて仕方がない。

「…ああっ、んんっっ」

シーツを掴んで気持ち良すぎる快感をやり過ごそうとするけど、

「…やあっ。っあっ、あっあっ、んあっ!」

次々と襲い来る波に押し流されるように、壱人の指がそこを掻き混ぜるたびに訪れる快感に、自然と出てしまう声が我慢できない。

その声も、言葉になる前に口から出てしまうから、やめてくれとも、もっとして欲しいとも言えないでいる。

「〜〜〜っっ」

後ろの括約筋が緩むたび、壱人は、指を一本ずつ増やしてきた。
ぐずぐずに解されていても最初は少し痛くて、そのたびに壱人は、そこに少しずつローションを足す。


どれくらいそうされていたんだろう。

「泉、ごめん。我慢の限界」

そう言った壱人が、ローションの容器をぐちゅりと握り潰した。
ぐずぐずに解された、そこに容器の尖端を突き入れて。

次の瞬間、

「んあっ?!」

おそらくは壱人のモノを入口に宛てられて、面白いほど、びくりと俺の体が跳ねた。


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